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連載日の丸女子バレー 東洋の魔女から眞鍋ジャパンまで

2022/03/05

空転した大林と吉原の“闘志”

 そうした混沌の中迎えたのが、96年アトランタ五輪だった。

 救いは、イタリア・セリエAでプロ意識に磨きがかかった大林と吉原の闘争心だけだった。だが2人の負けじ魂も、逆にチーム内では空回りする。

アトランタ五輪、大林素子氏(右)を取材する沢木耕太郎氏(左) ©文藝春秋

 その上、協会からのサポートはまるでなく、吉田国昭監督やスタッフ、選手らは五輪会場でほっぽり出されたままの状態だった。

 独自の練習場もない。これでは勝負に勝てるはずがなかった。

 ウクライナに1勝しただけで中国、米国、韓国、オランダに完敗し予選リーグで敗退。史上最悪の9位に沈んだ。

 山田は98年に失意のまま病死。

 息を引き取るまで、バレーの戦術を考え続けていたという。

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