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――今、何か構想している作品は?

赤塚 私が死んだら自分の葬式を「葬式」ではなく、「個展」にしてやりたいなと。棺桶に入った自分も作品にして、めちゃめちゃサイケデリックなお葬式にして、お葬式の常識を壊したいですよね。木魚の「ポクポク」とダンスミュージックをMIXしてカッコ良くして、参列者がみんな踊るとか、どうですかね?遺作は葬式。だけど、その個展を自分で見たいけど見れないっていう(笑)。そうなったら是非、個展に来てください。

「笑うって、生きる力だな」

――りえ子さんにとって父親であり、漫画家・赤塚不二夫はどういう存在ですか?

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赤塚 物を作る立場からいうと、作品と自分自身に矛盾がない“表現者”だと思います。娘の立場からいうと、本当に“可愛い生き物”(笑)。父はもともと背が小さくて、とってもチャーミングなんですよね。晩年はもう人間離れしていて、絶滅危惧種みたいでした。一言でいうのは難しいけど、すごい強い人だったし、優しい人だったし、変なヤツでした(笑)。

 本当に愛される人ですよね。父を悪く言う人がいないので、すごいありがたいです。もはや公共物ですね。私が独り占めできる存在ではないって小さい時から感覚でわかっていました。今も父のことが大好きなので、父を愛し続けることが仕事になるっていうのがすごい幸せなことだなと思いますね。

©文藝春秋

――フジオ・プロの社長として、赤塚不二夫の作品を通して皆さんに伝えたいことは?

赤塚 私は両親が3日違いで他界しまして、本当に悲しい経験したんですね。そんな私を救ってくれたのが “笑う”という力だったんです。笑ったのも父の作品を読んで大笑いして。その時に「笑うって、生きる力だな」って体でわかったんですよね。

 父の作品を1人でも多くの方に読んでもらって、笑ってもらって楽しくなっていただきたいですね。それは父が目指したことでもあるので、赤塚スピリットをいろんな物を通してお伝えしたいし、いろんなことをやって皆さんに楽しんでいただけたら嬉しいです。

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フジオ・プロダクション Twitter https://twitter.com/fujiopro

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