ピーチ航空の旅くじで引いた「石垣島」での釣行をレポートしていく。

地方によっては天然記念物? 1mを超える巨大ウナギとは

 昼間にメッキを釣ったので、夜はオオウナギ釣りに“全集中”できる。

 オオウナギとは、ウナギ目ウナギ科ウナギ属であり、日本で成魚として確認された3種のウナギ(二ホンウナギ、ヨーロッパウナギ、オオウナギ ※ウグマウナギは稚魚のみ)のひとつ。最大で全長2m、体重20kgに達すると言われている。

ADVERTISEMENT

水槽に入ったオオウナギ

 保全状況を表すレッドリストにおいては、絶滅危惧種である二ホンウナギと違い、マダイなどと同カテゴリーの低危険種である。

 では、どこでもオオウナギを釣って良いのかというと、そうではない。オオウナギは市町村によって天然記念物に該当する場合があるのだ。例えば千葉県館山市の佐野川流域では、1958年以来、今でもオオウナギを天然記念物に指定している。

 また長崎市樺島でも指定されており、井戸で飼育されたオオウナギが観光資源として重宝されている。自宅周辺に生息していても、採捕可能かどうか調べる必要がある。

オオウナギの住処特定が急務

 石垣島は大小問わず海へ流入する河川が20カ所以上ある。それぞれでオオウナギが釣れる可能性がある訳だが、2泊3日のスケジュールですべて回ることは到底不可能だ。

 釣竿を出して一晩待つのもいいが、初日に釣れなかった時の焦燥感を想像するだけで胃に穴が開きそうだった。そもそもまったく実績のない場所で闇雲に竿を出すのは悪手である。

 ではどうするか?

 まずはオオウナギの生息場所を絞ることにした。そこで初日は竿を出さずに2つのことを試してみた。

(1)目視で確認

オオウナギが生息していそうな川

 オオウナギは魚体の割に狭い用水路や浅い小河川で目撃されるので、ライトで照らしながら太くて長い魚影を探した。

(2)罠を仕掛ける

糸と針だけで作ったシンプルな仕掛け

 ここでいう罠とは、二ホンウナギの漁で使われる竹で作ったセンやビンドウではなく、糸と針だけのシンプルな手釣り仕掛けだ。それを岸に括り付け、川に投げ込んで、回遊を待ち伏せする作戦。

 オオウナギは嗅覚が発達していることから、臭いの強い餌が良いとされている。そこで釣具屋でサンマの切り身を購入し、暖かい環境下で腐敗を促進させ、餌としての効力を最大限に高めておいた。

サンマの切り身

 これを2カ所に2セットずつ仕掛けた。そして数時間おきに餌の確認をして、反応がなければ場所を変えるなど、とにかく広く浅く生存確認に邁進した。