工程は沸騰させたお湯に3枚におろしたゴマフエダイとキッチンに置いてあった沖縄の蒸留酒イムゲーと塩を混ぜるだけ。本来、魚の臭み取りにショウガやネギを入れるのだが、食材を買い足すライフが私には残されていなかった。
ゴマフエダイのマース煮風を早速いただいた。
白身魚から受ける淡泊さとは対照的にものすごく旨味が強い。
味付けする調味料が塩しか入ってないので、紛れもないゴマフエダイそのものの味だ。
そして一見加熱すると引き締まりそうな身であるが、ここも逆に期待を裏切られた。
プルンとして柔らかい。恐らくこの食感は、皮目の脂とさらに皮自体が厚みのあるコラーゲン質だからではないか。
「旨味」「食感」をハイレベルで兼ね揃えたゴマフエダイは、まさに高級魚といっても過言ではない。
注意点として、淡水域で釣れた魚は臭みを消すため、体表のヌメリを徹底的に除去する必要がある。またショウガやネギを入れることでさらに魚の澄んだ香りを楽しめる(自戒)。
仕掛けの餌に忍び寄る生き物の正体とは?
2日目の夜、オオウナギ釣り最終日。
前日に仕掛けた罠の餌が取られ、ハリスにも傷があったためオオウナギの可能性を信じて釣り竿を並べた。
餌はカツオのハラモ(ハラミの部分)。こちらも初日から常温に晒し続けることで、臭気を限界まで高めている。
すぐさま竿先を軽く叩くようなアタリがでるが、フッキングに持ち込めず。オオウナギにしてはマイルドさが否めない。
その後ラインを引っ張るアタリがでるも、合わせると暖簾に腕押し状態。とても1mを超える怪魚を相手にしてる感覚が持てない。ウツボのように一度餌にロックオンすると魚類としての警戒心そっちのけで食らいつく獰猛さが足りないのだ。そこで次のアタリでは、ある可能性を確かめるべくゆっくりリールを巻いてみた。