昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

“過酷すぎるサッカー部”出身の那須大亮が語る「理不尽な部活動を経験しない若手選手の実態」とは《日本代表はW杯2022で勝てるのか》

那須大亮インタビュー#1

 2022年、またサッカーワールドカップ(W杯)を迎える。3月24日にはアジア予選でのオーストラリア代表との試合を制し、7大会連続で本大会への出場を決めた。試合後のインタビューで森保一監督は「W杯ベスト8を目標に頑張っていきたい」と意気込みを語っている。

 W杯への出場権を獲得した日本だが、本選ではどこまで勝ち進むことができるのだろうか。そして、日本サッカーはどうすればさらに強くなるのか――。

 そのカギを“サッカー選手の卵”のなかに探しているのが、ヴィッセル神戸の一員として天皇杯での優勝を飾り、現役を引退した元プロサッカー選手の那須大亮(40)だ。

那須大亮 ©文藝春秋 撮影/石川啓次

 現在はグラウンドからYouTubeへと活動の場を広げ、YouTuberとしてサッカーの魅力を紹介している。インフルエンサーによるサッカーチーム「Winner's」の監督を務めたり、昨年12月26日には現役サッカー選手やOB選手らを集め「JAPAN ALL STAR 2021」を開催するなど、その活躍は現役サッカー選手時代を凌ぐ勢いだ。

 なかでも特に注目を集めているのが、サッカー部やユースチームへの「体験入部企画」。

那須は「過酷な」鹿児島実業高校サッカー部出身

 これまでに鹿島アントラーズのユースや聖和学園高校などに体験入部し、その選手育成方法を身をもって学んだ。22年1月に決勝が行われた「第100回全国高校サッカー選手権大会」で圧倒的な強さを見せつけた王者、青森山田高等学校のサッカー部でも部員たちとともに練習に励んでいる。

 那須の出身校である鹿児島実業高校のサッカー部の練習は過酷なことで有名だ。高校時代について「当時に戻りたいなとは全く思わないですけど」と苦笑しながらも、「部活動での練習や生活がメンタルを強くした」とも語る。

 しかし那須が高校生だった頃と今とでは時代が違う。うさぎ跳びで校庭を何周もしたり、水を飲まずに練習したり……なんていう理不尽な練習方法は論外だ。部活動ならではの「追い込みまくって鍛える」手法は変わらざるを得ないだろう。

 いま部活動ではどのように次世代を育成しているのだろうか。その実態と、向かうべき未来について話を聞いた。(全2回の1回目)

◆◆◆

――YouTubeすごい人気ですね。

那須 現役時代より、今の方が圧倒的に忙しいです(笑)。サッカー選手は体力的に大変なこともありましたが、練習時間が限られていますし、意外とフリーな時間が多い。今は動画の企画や制作、キャスティングなど全部自分でやらないといけないので、やることだらけです。高校やクラブの広報へも自分で電話をして、撮影のお願いなどもしています。1週間、毎日撮影があるときもありますよ。