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イケイケの女性アナウンサーなんて別世界の存在

大下 いえいえ、私の仕事は、出演者の皆さんに輝いていただく環境をどのように整えるかということでして。自分が太陽のように発光できる司会者もいますが、私は、人が輝いて、そのおこぼれの光を少しいただけたら(笑)。

中野 大下さんは小顔でスタイルもいい。それでも女子アナブームに乗ってイケイケでいくということをなさらなかったですね。

大下 そんなイケイケの女性アナウンサーなんて別世界の存在で考えたこともなかったです。学生時代にテニスラケットを抱え、いっぱしの東京の女子大生気取りで渋谷を歩いていたら、「あんた、地方から出てきたでしょ」と声をかけられたくらいですから(笑)。

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中野 アクセサリーのチョイスなどいつも見事だと思っています。デーブさんも「あの人はおしゃれでいつもセンスがいいよね」と大下さんのことを陰で褒めていらっしゃるんですよ。今日もモノクロの装いに一つだけ大きなブローチで、控えめだけれど上品な主張があるもので、素敵でした。

 サブからメインのMCになられた時、服装のさじ加減をすこし変えられたかな、と思いました。ワントーンコーデできりっとまとめたり、ほんの少しの変化なんですが、そこに自分が番組を引っ張っていくという覚悟を私は感じました。

 ファッションというのは非言語的メッセージです。例えばロイヤルファミリーは言葉を発しない分、ファッションで伝えるということを意識的にしているようです。

 大下さんは主張があっても本当に控えめで、最近上梓されたエッセイのタイトルも『たたかわない生き方』。大下さんらしいですね。

大下さん、初めての著書『たたかわない生き方』(CCCメディアハウス)1540円(税込)

大下 私が考えたのではなく、編集者の方がこのタイトルで書いてみませんかと企画を持ってきてくださいました。自分には確かにそういうところがあるので、なんで分かるんだろうと驚きました。本を出すのは初めてで、本屋さんで見つけるとつい買ってしまいます(笑)。

中野 その気持ち分かります。私も自分の本が出ると本屋さんに出かけますよ(笑)。