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「東大・京大卒の黒服を積極採用して…売上高は32億円」ススキノ最大級の“ニュークラ”CEOが実践する常識はずれの“成功モデル”

『日本水商売協会 ──コロナ禍の「夜の街」を支えて』より #2

2022/04/22

東大生にキャバクラでの起業時の話をして大ウケ

 有名大学の入試を突破でき、かつ、4年間大学へ通って学び続けることができる新卒の学生は、継続力や基礎学力がある人が多いだろう。とはいえ、普通に考えれば大学を卒業して、ニュークラブのグループを就職先に選ぶというのは、学生にとってはかなりの冒険ではある。

 波戸崎さんは、そんな「冒険」をしてくれる学生と出会うため、北海道大学に潜入し、バーを貸し切り、30人で飲み会を行ったり、200人にジンギスカンをおごったりしたこともあるという。また、東大生にキャバクラでの起業時の話をして大ウケしたこともあるそうだ。

 結果、有名大学から4年間で15名の新卒採用をすることができた。東大・京大の卒業生も5名含まれている。また、女性も4名いるという。

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 そして、全体の7割が親からは大反対をされたという。しかし、波戸崎さんは、親から反対されていることも、むしろプラスに捉えている。自分に自信がないと、水商売業界に足を踏み入れることはできないし、成功することも難しい。ならば、「親からの反対を押し切っても、この業界でやっていく」という気概のある人間のほうが向いているだろう、と考えているのだ。

 ちなみに、今では社員の両親のほとんどが「良い会社に入った」と喜んでくれているそうだ。

 波戸崎さんが経営する「バルセロナ」グループは、現在はすすきので5店舗を運営している。しかし、札幌だけに留まるつもりはない。東北や九州、そして東京にも進出を予定している。さらに3年後にはシンガポール、さらに3年後には4カ国への進出を目指しているそうだ。

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