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「世間的には僕があまり仕事してない感じに映ってたかも(笑)」 ジャニーズ退所から1年半、演出家・錦織一清が“今が一番幸せ”と語る理由

錦織一清さんインタビュー#3

2022/05/19
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つかさんの意思を引き継いだ劇団で演出を

――5月の舞台は、つかこうへいさんの劇団「★☆北区つかこうへい劇団」から派生した劇団「★☆北区AKT STAGE」の演出を任されていらっしゃるとか。

『飛龍伝2022』の稽古場での錦織さん (撮影:杉山拓也/文藝春秋)

錦織 2010年につかさんが亡くなって。つかさんの意思を引き継いだ劇団ですね。僕は、そこで4、5回くらい演出させてもらっていて、今回は主題歌と挿入歌も歌ってます。

――舞台稽古を見学させて頂きましたが、締めるところは締めつつ、笑顔もありつつ、錦織さんの説明も親身で丁寧な印象を受けました。

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錦織 まぁ劇団なので、商業演劇と違って、すごい芝居ができる人とかCMに出て踊っている子から、まだお芝居に慣れ親しんでない人まで色々いらっしゃるんです。ワークショップに近いかな。

演技指導にも熱が入る (撮影:杉山拓也/文藝春秋)

 普段、商業演劇を演出しているときとか、本来は「もうちょっと後ろ下がって」とか「もうちょっとこのセリフを」とか言うのは、僕はあんまり好きじゃないんです。自由にやってほしくて。でも、なぜ、僕がここを歩かせたいのか。なんで後ろを振り向くのか、といった意味が頭にスッと入る子だったら、すぐにイメージがわくだろうし。次回から僕なんかいなくたってすぐわかるから。そうなると僕はいいなって思うし、そのために何かしてますね。

――想像力やイメージも大切なんですね。

錦織 あとは、僕は一人ひとり応援するつもりでやってるだけだから。だから、多少面白くなくても笑おうよって思う。笑うことって応援なんだよね。よくあるんだよ、劇団同士が意地でも笑わないとか(笑)。劇団ごとに並んでるとさ、意地でも笑わないとかあるからね。

 

――さらに8月にも舞台があるとか。

錦織 『サラリーマンナイトフィーバー』ね。演出と俳優の両方やります。一人3役ですね。なんだかんだと、ずっと好きなことが続けられているし、今もとっても忙しくしてるけど、やっぱり「今」が常に一番楽しいです。

INFORMATION

★☆北区AKT STAGE × 錦織一清 × 紀伊國屋ホール
『飛龍伝2022~愛と青春の国会前~』

作: つかこうへい / 演出: 錦織一清 / 脚本協力: 羽原大介
【公演日程】2022年5月20日(金)〜24日(火)
【会場】紀伊國屋ホール
【チケット】全席指定 4,500円(前売・当日とも)
【チケット発売】キノチケオンライン
 

『サラリーマンナイトフィーバー』
作・演出 : 錦織一清
【公演日程】2022年8月27日(土)~10月30日(日)
【会場】大阪松竹座 ほか
【チケット発売】チケットWeb松竹 ほか

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「世間的には僕があまり仕事してない感じに映ってたかも(笑)」 ジャニーズ退所から1年半、演出家・錦織一清が“今が一番幸せ”と語る理由

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