小澤 もちろん、よく思わない人もいますよ。でも、基本的に南国だからなのか、みんなおおらかで優しいんです。
例えば、日本だとアイドルの熱愛が発覚したら、ネットでめちゃくちゃ叩かれるじゃないですか。でも、フィリピンだと、カップルの応援団ができるんです。2人の名前を合体させたハッシュタグができたりして、2人の幸せを応援してくれる。それがすごいなって思いましたね。
元セクシー女優っていう肩書に対して、いい印象を持たない人も多いですが、フィリピンだと、肩書にとらわれずサポートしてくれる人が多くて、フルオープンでいれらるので、すごい暮らしやすいんですよね。
「なんで俺の酒が飲めねーんだよ!」と札束を投げつける客が!そのとき…
――とはいえ、文化も慣習も違うし、色々とご苦労されたこともあるのでは?
小澤 それはめちゃくちゃありますね。フィリピン人ってわけじゃないですが、私のラウンジに来るのは海外のお金持ちのお客さんが多いんですよ。もうすごいんですよ、酒の飲み方もお金の使い方も。日本でも悪酔いした男性を散々見てきましたけど、それがかわいく思えるくらい、荒っぽい。
たとえば、この方は韓国系のお客さんなんですが、テキーラをボトルでいれて、ショットグラスをずらーっと並べて、女の子に“飲め”って。女の子もがんばって飲もうとするんですけど、お酒が強い子ばかりじゃないんで、ひとりが“水を飲んでいいですか?”って聞いたんですよ。
そしたら、ブチ切れちゃって、“なんで俺の酒が飲めねーんだよ”ってテーブルの上のグラスを全部ガッシャーンって手で払いのけて、札束をバーって投げつけてきたんです。
――映画でしか見たことがない光景ですね……。
小澤 私も目が点でした。でも、夜の店だし普通なら、“すみません、うちの女の子が”っていくんでしょうけど、私も負けず嫌いなんで、つい“代わりに私が飲んでやるよ。その代わりお前も飲めよ”って言ってしまって……(笑)。