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特集観る将棋、読む将棋

2022/05/21

深浦 何度も分厚い女流トップに挑み続けての念願ですから、よかったですね。今回、加藤桃子さんも清麗のタイトルを取られましたよね。タイトルをようやく取れた方の喜びというのは、私も同じような経験があるので、共感するところがありますね。

――コメントご紹介します。

 伊藤沙恵女流名人と称号付きでお呼びできることが嬉しいです。加藤桃子清麗とも迷いましたが、おふたりとも負け続けてた里見香奈四冠に勝ってのタイトル獲得で、おふたりから「女流は2強とは言わせない」という意気込みを感じました。沙恵さんを選んだのは、女流ABEMAトーナメントでのチーム里見との対戦の際、沙恵さんが出てくるであろうところに香奈さんをぶつけられて「(香奈さんが沙恵さんに)勝つと思われてるわけですね?」と静かだけど感情を剥き出しにしていた姿を忘れられないからです。(38歳/女性)

遠山 師匠は屋敷九段ですよね。ABEMAの女流トーナメントで屋敷さんが監督になられて、そこからタイトル獲得。同じく女流トーナメントで、加藤桃子さんの監督を渡辺名人がされていましたが、これはタイトルにつながっているのではないですかね。

深浦 なるほど。

――最初、トーナメントの監督ってどういうものなのだろうと思いましたが。

遠山 あれは単なる名前だけじゃなかったんですよ。棋士の人はみんなちゃんとやるわけです。渡辺名人も自宅に呼んで教えていたみたいなので、そういう効果はすごくあったんじゃないですかね。山口恵梨子さんも、ABEMAトーナメントで西山さんのチームに入っていましたが、それ以降の勝率がとても高い。あの西山さんに選ばれたというのも、かなりモチベーションアップにつながっているんじゃないですかね。

活躍の場が広がる女流棋士たち

――2位は、里見香奈女流四冠でした。コメントご紹介します。

 11月には清麗戦、女流王将戦、女流王座戦、倉敷藤花戦と4つの番勝負を並行して戦い、このうち3つを獲得してタフさを見せた。男性棋士にも9勝7敗と勝ち越しており、若手強豪を圧倒してしまうこともある。(43歳/男性)

12連覇中の里見香奈女流名人(右)に挑戦した伊藤沙恵女流三段(写真提供:日本将棋連盟)

――3位は、西山朋佳女流二冠でした。こちらもコメントご紹介します。

 女流棋士として本格的に活動をスタートし、各棋戦を始めABEMAトーナメントなど、活躍の場面が多かったから。また、企画などで盤外の活動も多く、新たな一面を知る機会が多かったから。(36歳/男性)

――そのほか山口恵梨子女流二段、加藤桃子清麗などに票が集まっていました。

遠山 ただ今回は念願のタイトルを獲得された伊藤沙恵さんという感じがしますね。

深浦 そうですね。

――では、最優秀女流棋士は、伊藤沙恵女流名人とさせていただきます。

受賞の言葉(伊藤沙恵女流名人):

 この度は最優秀女流棋士賞に選んでいただきありがとうございます。大変光栄です。

 ようやく夢を叶えることができたこと、またたくさんの方々が祝福してくださり本当に嬉しいです。ずっと応援していただき、それがとても力になりました。感謝の気持ちでいっぱいです。

 これからもさらに高みを目指して精進してまいります。

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