悩ましい「アマチュア『最速154キロ』投手」がプロ入り後に145キロしか出ないケース
大勢選手は、アマチュア時代に最速157キロを計測していますが、その数日前の試合では151キロや153キロが最高球速で常時148キロ前後といった投球でしたので、157キロが誤計測だった可能性も考慮し、最初は153キロで査定した経緯があります。
これには理由があって、高校野球の地方球場で「154キロ計測!」などと書かれていても、プロ入り後に145キロしか出ない……といったケースも散見するためです。
ところが大勢選手の場合はプロ入り後に実際に157キロ、どころか159キロまで計測してしまいました。今回のアップデートでは158にしていますが、次回以降のアップデートで159に上げていく予定です。
また、たしかに指にかかったストレートはプロでもトップクラスと見ていましたが、アマチュア時代は制球力や安定感に課題のあるタイプだったので、プロでは苦労するのではないかな、と見ていました。
ところが、プロ入り後は想定より制球力も良く、球威で押せるぶん多少甘いコースでも打ち取れています。今後はその辺りも評価を上げていきたいところです。
起用については当初「中継ぎ」を想定していました。抑え候補はビエイラ選手、デラロサ選手がいたため、いきなりの抑えは想定外でした。タイプとしては完全にリリーフタイプと見ていましたが、大学では先発としての実績も一応あること、ドラフト直後から球団関係者が先発起用を示唆していたことなどをふまえ、一応先発適性を少し付ける査定を行っていました。
今回のアップデートでは「抑え」の適性もつきました。出力が大きい選手ですし、今後は怪我の心配や疲労による球威低下や研究されて打たれるケースも出てくるかもしれません。出だしは素晴らしい活躍をしていますので、次はシーズン通してどのように活躍していくか注視していこうと思っています。