ドラ1カンチャンは本当にリーチ?(2021年12月9日 第1試合 東三局2本場)
時代によってセオリーと呼ばれる考えは変化していますが、最近は、「役なしドラ1・カンチャン待ちはリーチが有利」と言われているようです。さまざまな角度から数字を検証した上でそう言われているのでしょうし、一局単位で見れば確かにそうなんだろうなとは思います。
これは私がリーチ・ドラ2・赤1、カン「三萬」待ちのテンパイをした場面です。私はここで「二萬」を切ってテンパイを外しました。先ほどのセオリーで言えば、ドラ1どころかドラが3枚もあるこの手は即リーチなんでしょうけど、個人的にはこの手にはまだ変化があると思いました。たとえば「五萬」を引けば「三萬」・「六萬」待ちになりますし、白がアンコになってもうれしい。それと、これは感覚なのですが、「三筒を引くかもしれない」と思って打っていたところもありました。2枚切れなのはわかっていましたけど、「三筒」を引けば「一筒」・「四筒」・「七筒」っていう最高の待ちになるじゃないですか! そうなればアガリがグンと近づきます。
この手は私にとって完全に勝負手なのです。必ずアガりたい手なのです。だからこそ、自分の形で勝負する。打点的にも最高形を目指す。焦ってこの愚形のままリーチに行ったり、とりあえずテンパイを取っておいたらツモっちゃった、では終わらせたくありませんでした。
そんな気持ちでテンパイを外したんですけど、次の巡目でいきなり「三萬」を引くんですよね。「よりによって一発なの?」って思いましたけど、その場合はフリテンリーチに行こうと思っていたので、すんなりリーチをかけられて、最終的にはツモって裏ドラも乗り、跳満のアガリになりました。最短のアガリは逃しましたが、こういう意思のある選択がうまくハマったあとは、とても気分よく麻雀を打つことができますし、それが半荘単位で見てもよい結果につながることが多いです。
麻雀を打つ上で、セオリーやロジックは確かに大事だと思います。でも、麻雀って自由に打っていいゲームですし、一見損な選択に見えたとしても、自分の感覚に従って打つことは、麻雀を楽しむ上ではすごく大切なことじゃないかと思うんです。
ちなみにリーチ後ですが、「三筒」は本当に引いてきました。こういう私の感覚って、結構当たるんです(笑)。