俳優・文筆家の石山蓮華さん(29)は、「電線愛好家」として街中にかけめぐる電線の魅力を発信し続けている。彼女のInstagramは電線写真しか投稿されていないにも関わらず、共感するフォロワーが1万5000人以上も。『ナカイの窓』や『有吉反省会』出演時には、その深すぎる“電線愛”が話題になった。

 旅行に行けば観光地よりも“ご当地電線”を楽しみ、道を歩くと時間を忘れるくらい電線に魅了されるという——。なぜ石山さんはそれほどまでに電線の魅力に取り憑かれているのだろうか? 彼女の電線に対する“熱い想い”を伺った。(全2回の1回目/2回目に続く)

石山蓮華さん ©石川啓次/文藝春秋

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好きな気持ちが溢れる石山蓮華さんの“電線愛”

――まずは、石山さんの電線愛好家としての活動内容を教えてください。

石山蓮華さん(以下、石山) ラジオやテレビ番組で、電線の面白さや魅力についてお話ししています。

 専門紙やウェブで電線にまつわるコラムやエッセイも執筆しています。最終的に「電線で落とす」という構成で日常のシーンや自分が感じたことを書いていて、とにかく「電線」を主役にしています。

 ほかにも、街中で私が「いい!」と思って撮り続けてきた電線写真たちを紹介する同人誌『電線礼讃』を制作しています。

 ちなみに今日着ているスカートは、電線写真をプリントして作ったオーダーメイドです。

黒いロングスカートに電線写真がプリントされている

 ほかにも電線写真をデザインにしたハンカチやバッグなど、オリジナルの小物も制作しているんですよ。

石山さんが制作したオリジナルの同人誌や電線グッズ

――さすが電線愛好家ですね。熱すぎるほどの想いが溢れています。

石山 ありがとうございます。私はマニアや専門家・研究家ではないんですが、とにかく“好き”なことだけは自信を持っていられるので、自分を「電線愛好家」と名付けました。

――そもそも電線を好きになったきっかけは?