波田陽区、パッション屋良、レギュラー、ザブングル加藤、ガリットチュウ福島といった、かつて一世を風靡した芸人たちの“現在”に密着し、彼らが行っている意外な“副業”などからクイズを出題するというのが『爆問×伯山の刺さルール!』(テレビ朝日)だ。もともとは、同じ爆笑問題と神田伯山で『まさかのルールはなぜできた!? 作画プレゼン!刺さルール』というタイトルで芸人たちが実在する変なルールを自作のイラストや紙芝居でプレゼンする番組だったが、今年4月から大幅にリニューアルされたものだ。
進行を伯山と元・乃木坂46の新内眞衣が務め、爆笑問題はレギュラーのヒコロヒー、霜降り明星せいや、ニューヨーク嶋佐らとともに回答者として参加している。これは実は異例なことだ。なぜならこの番組におけるクイズは、明確に「大喜利」として出題されている。つまり、大喜利に爆笑問題が参加しているのだ。太田はともかく、田中はこれまで大喜利が苦手でずっと避けてきたことを公言していた。だから芸歴30年以上にもかかわらず、ガッツリとした大喜利企画は「初挑戦」だと言うのだ。
しかし、この番組で田中は急激に大喜利が好きになった様子。我れ先にボタンを押して答えている。その回答も“巧い”ものが多く、伯山からも「大喜利が鼻につくくらいになってきましたね」などと評されている。さらには太田が回答を出した後、その回答について話を広げてトークしている途中にもボタンを押して答えようとし「相方の絡み、潰さないでください」とせいやに注意されるほど。
この日、密着されたのはアントニオ猪木のモノマネで人気のアントキの猪木。全盛期は月最大1000万円を超えていた収入が、コロナで営業が激減したことで現在は1万円の月もあるという。だが彼は、コミュニケーション力や公務員をしていたという経歴を活かして3つの副業をしている。VTR自体も見応えがあり見入ってしまう。が、田中は大喜利に夢中。VTRの感想を聞かれたときも言葉が出ずに伯山が「大喜利に注力しすぎて興味ないですよね」と苦笑するほど。
対して大喜利は絶好調。講師の仕事中に起きたトラブルとは何か問われ「生徒の名前に馬場が5人」だとか、球場での副業とは何か問われ「白井球審をなだめる人」など、巧い回答連発。そして「子供たちがつけたあだ名は?」という問題で先にボタンを押したのは太田。彼が「化け物アゴ男」と答えると、横で全く同じ答えを書いたフリップを照れ笑いを浮かべて出す田中。実は爆笑問題が同じ答えを書くのはこれが2度目。なんと息の合ったコンビだろう。大喜利という場でも夢中でじゃれ合う爆笑問題の魅力があふれている。
『爆問×伯山の刺さルール!』
テレビ朝日系 火 24:15~
https://www.tv-asahi.co.jp/sasarule/