——甫立さんはコロナ前の本当の繁忙期を経験されているんですよね。
甫立 自由席だけでなくて、指定席の5号車や6号車くらいまで通路にお客さまが立っているということもありました。もちろん今年のGWもたくさん乗っていただきましたが、それでもコロナ前の繁忙期と比べるとまだまだ立っている方は少なくて。でも、こんなにたくさんのお客さまを見るのは久しぶりだったので、ちょっと私もびっくりしました(笑)。
峯岸 どの列車も満員という経験はしたことがなかったので、今年のGW前にはちょっと不安もありました。でも、たくさんのお客さまとお話をして、たくさん買っていただける。純粋に楽しいなと思いました。混雑しているといっても、基本動作をしっかりやりながら、あわてずに販売していれば大丈夫だろうと。
「私は最初から商品を渡す前に消毒、トレーでお金の受け渡しですが…」
甫立 この落ち着きは本当に一番“すいている”ときに乗り始めて慣れてきた効果かもしれませんね(笑)。私はお客さまとお話をするのが好きなので、コロナ禍ですいているときもそれはそれで前向きな気持ちで乗っていました。
それこそ1つの号車にお客さまがひとり、というようなこともあったんです。寂しい思いもありましたが、時間もありますからワゴンをゆっくり見ていただいたり。もちろん、コロナ禍なのでなるべく接触を避けたいというお客さまにはお声がけはしないのですが、話してくださる方とはじっくり。そういう見極めは、コロナ禍で鍛えられましたね。
峯岸 私は入社したときからずっとコロナ禍なので、最初から商品をお渡しするたびに消毒をしたり、お金の受け渡しにトレーを使ったりしているんですけど、それはコロナ前は違ったんですよね。
甫立 そう、消毒は使ってなかったね。お客さまの層にも少し変化があるような気がします。以前は平日はビジネスの方が多くて週末はお子様連れが多いというパターンがだいたいきまっていたんです。でも、最近は平日の出張の方も減って、かわりにお子様とお母様だけが平日に乗っていたり。平日と週末がミックスになってきたような感じですね。