「これ、チームの人にあげて」母のサポート
ーーお父様とは頻繁に連絡を取り合っていると聞いています。
アレジ 絶対毎日。何回も。レースのこともあるし、パーソナルなこともあるし。「どう、元気? 最近、なにしてる? 予定は?」とか、1日に2、3回はいろいろ聞かれるけど、すぐに話したことは忘れちゃう(笑)。忘れちゃうけど、話したいし、声を聞きたい。「朝にトレーニングして、これから東京に行って友達とごはん食べに行く」とか、そんな話。まぁ、やっぱりレースの関係が多い。
ーーお母様は、どういった形でジュリアーノさんをサポートしてくれているのですか?
アレジ お母さんは日本に来ると、レースをちょっと見たり、僕のスポンサーに挨拶したり、チームメンバーに「ジュリアーノ、どうですか?」って話をする。お母さんが来ると、チームのみんなも喜ぶよね。
ーーそりゃ、ゴクミが挨拶しにくるわけですからね。
アレジ お母さんが来ると、けっこうアテンション(注目、関心)があるね。来てくれても、レースがあるとあまり会えないんだけど。会えても、一緒に夜ごはんを食べるくらい。
ーージュリアーノさんは、毎日工場に行ってはチームのメンバーやスタッフに挨拶したり、差し入れをしているそうですね。こうした日本でのコミュニケーションの取り方は、お母様からのアドバイスの賜物みたいなところも?
アレジ お菓子は、たまに持っていくことあるよ。おいしそうなお菓子のボックスを見ると、買ってみんなのところへ持っていっちゃう。そういった日本人が好きなアティチュード(態度、姿勢)は、もちろんお母さんに言われた。お母さんも日本に来ると「これ、チームの人たちにあげて」って、いろいろ渡してくるし。
ーージュリアーノさんが日本を拠点に活動すると決めたことを、お母様は嬉しく思われたのではないですか。
アレジ 喜んでただろうけど、最初はちょっと不安だったんじゃないかな。「ジュリアーノ、ヨーロッパと日本はほんとに違うよ。運転は気を付けなきゃだめ。何でも気を付けなきゃだめ。なにもかもやり方が違うし」と言ってたし。