新幹線で新大阪に行くと、地下鉄の御堂筋線に乗り換えることが多い。別にJRの在来線でもいいのだが、大阪市内に取材先があったりする場合は梅田の繁華街を超えて大阪のど真ん中に直接乗り入れている御堂筋線が何かと便利なのだ。
そんなわけで、特に何も考えずに御堂筋線に乗っているのだが、ここでふと考える。御堂筋線の新大阪駅、梅田方面の列車はすなわち行き先は天王寺やなかもずだ。いつも乗るのもこちらのほう。が、反対側に行く列車もある。そちらの行き先表示を見ると、「千里中央」とある。
大阪府民ならば改めて説明されるまでもないだろうが、大阪以外の人にとっては少々気になる終着駅、千里中央。いったいどんな駅なのか。さっそくいつもとは逆向きの列車に乗って千里中央駅にやってきた。
「千里中央」には何がある?
千里中央駅は新大阪駅からたったの15分。新御堂筋をまっすぐ北に向かって走る。正確には地下鉄御堂筋線は江坂駅が終点で、そこから先は北大阪急行という別の路線に乗り入れている。が、まあお客にはその辺の境目はどうでもいいので、あまり気にしないでも問題はないだろう。
ずっと新御堂筋を行き交うクルマと仲良く並んで走って、千里中央駅の手前で地下に潜り、大阪中央環状線・中国自動車道と新御堂筋が交差するインターチェンジの下を抜けると駅に着く。
これがまた立派な終着駅で、地下のホームの真上は改札フロアまでどーんと吹き抜け。ホームを見下ろすように通路があって、どことなくおしゃれな雰囲気だ。これが大阪、北摂の駅ということか。
さらにこの駅、そのものが「せんちゅうパル」という商業施設に包まれている。改札口を出て上に上がると、南北に細長いせんちゅうパルのだいたい真ん中。
吹き抜けのエスカレーターまであって、外のペデストリアンデッキに出てみると正面には阪急百貨店が鎮座していた。せんちゅうパル自体も神殿のようなデザインになっていて、やはり千里中央は上品な駅なのである。