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 ジブリの『天空の城ラピュタ』『ハウルの動く城』『千と千尋の神隠し』といった映画にはスチームパンクの要素が盛り込まれている。スチームパンクとは、産業革命が起きた19世紀から第一次世界大戦が勃発するまでの文化や雰囲気をベースにしたSFのジャンルで、蒸気機関が支配するレトロな世界観のことだ。

 浮島町の巨大な工場には、どこかジブリ映画のワンシーンを見ているかのような構造美と非日常感が感じられる。

 
先ほどとは別の製油所。重厚感がすごい。

轟音を響かせ、パイプから水蒸気が

 しかも、前述のように工場地帯を訪れたのは日曜日で、作業員らしき人は数人しか見かけなかった。にもかかわらず、巨大な工場は「ハウルの城」のように轟音を響かせ、パイプから水蒸気を吹き上げ、煙突からゆらゆらと炎を吐き出すのである。

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千鳥町の工場の煙突から立ち上る炎。

 次に訪れたのは浮島町の隣にある埋立地の千鳥町だ。