文春オンライン
《泥棒市、本気のヤキ入れ、底抜けの貧困》アウトロー系女子の“超ハードモードな日常”とは「はんぺん、だいこん…おでんを“ある順番”で注文すると違法なアレが」

《泥棒市、本気のヤキ入れ、底抜けの貧困》アウトロー系女子の“超ハードモードな日常”とは「はんぺん、だいこん…おでんを“ある順番”で注文すると違法なアレが」

『地元最高!』アウトロー系編集者インタビュー#1

2022/09/17
note

草下 いや、さすがにそれはないです。そこで扱っているのを知っている人にだけ、売るんですよね。「今日、チャリンコ(コカインの隠語)入ったよ」とか言って。

これも昔の話ですが、あるスラム街のおでん屋には、特別なオーダーがありました。

──暗号のような?

ADVERTISEMENT

Ⓒ文藝春秋

草下 おでん屋だから、いろんな具があるじゃないですか。その店で、たとえば「はんぺん、はんぺん、こんにゃく、はんぺん」と言うと、覚せい剤が出てくるんです。

──オーダー用の隠語なんですね。

草下 これまでに仕入れたそういうエピソードを、usagiさんがマンガに落とし込んだのが、あのおにぎり屋さんです。

「ヤキ入れは“本気で死ぬ”と思わせろ」

──あと印象的だったのが、紅麗亞さんが「悪い奴の金は奪ってもいい」と言うシーンです。あのコマは凄味がありました。

『地元最高!』 Ⓒusagi/彩図社

草下 これは、私が裏社会の人から実際に聞いた言葉です。裏で金を稼ぐ方法は詐欺が圧倒的に多いんですが、その詐欺師達の金を奪う、さらに「ヤバイ連中」がいる。その言葉を紅麗亞さんに言ってもらいました。

 あと、紅麗亞さんがシャネルちゃんに「ヤキ入れは徹底的にやれ」と説教するエピソードがあります。あれも本当に聞きました。

──相手に本気で「死ぬ」と思わせろ、というくだりですね。

『地元最高!』 Ⓒusagi/彩図社

草下 ええ。これは超武闘派のヤクザの言葉です。中途半端にすると相手に恨まれるから、本気で死ぬと思わせる。そこまですれば、「殺さないでくれてありがとう」と、相手は感謝の気持ちに変わる……という。

 そういうゾクっとする部分を紅麗亞さんに言わせているので、裏社会のリアルなテクニックが存分に入っていると思います。

【続きを読む】

《泥棒市、本気のヤキ入れ、底抜けの貧困》アウトロー系女子の“超ハードモードな日常”とは「はんぺん、だいこん…おでんを“ある順番”で注文すると違法なアレが」

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー

関連記事