双子であることに苦しんだ幼少期
ちえ 双子だから、小さい時から周りにすごく比べられるんですよ。
ちか 学力でも運動でも、見た目でもそう。「なんでちえちゃんはできて、ちかちゃんはできないの?」って言われて。
誰でもコンディションが悪い日って絶対あるじゃないですか。今日はちょっと疲れてるから走りが遅かったなって日でも「ちえちゃんは足が速いのに……」って言われるんです。双子じゃなかったら、「今日は調子が悪いんだ」で終わるけど、双子だと比べる対象がいるから、どちらかが劣っているって捉えられる。
ちえ 細かいことで比較されるよね。
ちか 例えばテストで、70点でも75点でも、学力に大差ないのに「ちえのほうが頭いいんやね」って言われる。スポーツでもそう。50メートル走で、一歩ちえが遅かっただけなのに、「ちえちゃんのほうがどんくさいね」とか。
ちえ どっちが頭がいいとか、どっちが何が得意だとかは、実際には大してなかったし、言ってる側もそんなに意識して言ってないんだよね。
ちか 「双子なのに同じじゃないんだ」っていうだけで、言ってるほうも悪気はないってわかってるんですけど。
――2人とも学校では常に周りから比較されてきたんですね。
ちか 中学まではずっと一緒の学校だったから、常にだよね。お母さんにもそういう傾向があったから、家庭内でも比べられてた。
ちえ 今は全然平等に扱ってくれてるけど、お母さんは小さい時にちかを優先してたらしくて。この間泣きながら「ちえ、あの時はごめんね」みたいな電話がありました。
子どもの頃だから何も覚えてないんですけど(笑)。ちかのほうが活発で、歯が生えたりハイハイするのが早かったらしいんです。初めてのハイハイってやっぱり盛り上がって撮影したりするじゃないですか。
でもその1週間後に私がハイハイできるようになったときの写真は撮ってなかったらしくて(笑)。
ちか だから私のほうが可愛がってもらってたけど、お母さんからのあだ名が「おブスちゃん」だった(笑)。片目が一重だから。けなす意味で言ってなくて、ただ可愛く呼んでるだけなんですけど。