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沢尻エリカさんは実に惜しかった
僕は沢尻エリカさんのつっぱり方(2007年9月、主演映画の初日舞台挨拶で、司会者の質問に不機嫌そうに、「特にないです」「別に」と受け答えしたことが広く伝わり、バッシングを受けた)は実に惜しかったと思っています。
テレビを見ていると、本当にくだらない質問をする人はいます。そういう質問に対してまで、ニコニコして答える必要はないんじゃないかと、普通の視聴者は思っています。
だから、例えば作品とは関係のない恋愛の質問だの沢尻会(沢尻さんを中心とする仲間の集まり)だのの話に関しては、徹底的に無視したり不機嫌を貫けばいいのです。
けれど、上映初日という仕事の根幹の場所で、作品に対する思いに関しては、どんなに虫の居所が悪かろうが相手が嫌いだろうが、観客に誠実に語らなければいけません。それが仕事というもので、そこは、ちゃんとしないといけないのです。
けれど、作品とは関係のない沢尻会の質問には、ちゃんと答えなくていいのです。
それが、自分を貫くということだと思うのです。
唐突な例でいえば、僕は、御祝儀にはピン札でなければいけないと必死で新札を集める努力が、「過剰なガンバリ」で、こんな小さなことも、いろいろ積み重なって日本全体を息苦しくしていると思っているのです。
(2007年12月)
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