幼少期は甘党で、当時も辛いものは苦手だったが、食べているうちに、唐辛子の美味しさに取りつかれるようになった。やがて激辛メニューを求めて、毎日のように食べ歩きをするようになり、辛さへの耐性もついていった。通常の辛さでは物足りず、特別なメニューをつくってもらっても手ごたえがない。ついには、ギネス級の唐辛子が、「山田さん専用」として行きつけのお店に置かれるようになった。
韓国旅行へ行ったときも、レストランで「一番辛い料理をください」と注文したところ、「本当に食べられるの?」と白い目で見られたが、出てきた鍋は全く辛く感じなかった。追い唐辛子を山ほど入れてもらい、平然と完食して、「あなた日本人じゃないね」と苦笑されたこともあるという。
大人気番組『探偵ナイトスクープ』への出演
そんな山田さんに転機が訪れたのは2013年。人気バラエティ『探偵ナイトスクープ』で、「世界最強の激辛料理でリベンジ」という回が放送されたのだ。激辛料理でお客さんが苦しむのを見るのが好きな料理人が、山田さんに自慢のメニューを出したところ、顔色ひとつ変えず完食された。リベンジするために、最強の激辛料理をつくりたい! という内容だった。
料理人がつくったのは、国内屈指の唐辛子農園で育てられたギネス級の唐辛子を使ったペペロンチーノ。調理過程で辛み成分が飛散し、汗と涙とよだれだらけになりながら差し出した懇親の一皿だったが……。
「ペペロンチーノは全然辛くなく、すぐに完食しました。その後にソースの原液だけ出されて、さすがに少しは辛いと感じたのですが、美味しかったのでいくらでもいけましたね。それよりも料理人が、催涙ガスを吸ったような状態で放心していて、かわいそうでした(笑)」