関西の激辛王が見据える今後の“激辛界”
それから、異常に激辛に強い人として、少しずつテレビ出演のオファーが届くように。経営する運転代行会社の宣伝になれば、くらいの気持ちで引き受けていたが、やがてYouTubeチャンネルを立ち上げようと考えるようになった。新型コロナで代行の売り上げが減った時期に、人から勧められ、「少しでも収入の足しになれば」と思ったのがきっかけだった。
動画の内容は基本的に、山田さんが仲間といろいろなお店を回り、激辛メニューにチャレンジするというもの。2022年10月現在、登録者数は9000人弱とまずまずの数字で、広告収入もついている。動画の制作・編集費用がかかるため、総合的にみると赤字が出てしまっているが、お金に代えがたいやりがいを感じているのだと山田さんは明かす。
「仕事でも何でもそうですが、自分がダメだと思ったら負けですよね。僕はどんなに辛いメニューでも闘いに行くし、もし負けても再チャレンジに行きます。やればできると伝えたい。その姿を見て、コメントで『一生懸命チャレンジしている姿を見て元気付けられました』『近々手術があるのですが勇気が出ました』とか書いてくださる人がいて、それを見たらお金儲けはどうでもいいや、と(笑)。視聴者の方に勇気をあげたくてYouTubeをしていますが、僕も皆さんから元気づけられているので、お互い様ですね」
世界にも進出して、激辛勝負をしたい
やりがいのほかに、YouTubeを通じて得られた大きなものは、激辛ユーチューバー仲間だ。YouTubeをしている理由も目的も、登録者数も激辛への強さも、年齢も職業も居住地もさまざまだが、みんな良き友だと山田さん。コラボをしたり、激辛のお店の情報交換をしたり、激辛ツアーをしたりなど、サークルのようなノリで交流しているのだそう。今後は激辛ファンの一般人も巻き込み、激辛コミュニティを日本中、そして世界へ広げたいと山田さんは目を輝かせる。
「この間、一般の方もユーチューバーも、激辛好きな人たちを集めて、『第一回激辛王選手権』という大会をしたんです。今回は関西でしたが、これからは全国で、規模も大きくして開催していきたい。激辛を食べるだけでなく、交流しながら人生を語りたいですね。そしていつか世界にも進出して、インド代表、韓国代表、メキシコ代表などと激辛勝負をしたいです。あっさり負けてしまうかもしれませんが(笑)」
ちなみに山田さんは、健康診断に毎年行っているが、悪いところは全くないという。しかし、これは山田さんが超人だからこそ。一般人は真似しないほうがよさそうだ。
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