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展示台数約500台…なかには日本に1台しかない車も! 個人で自動車を収集し続けた「日本自動車博物館」創設者のカーマニアぶりがヤバかった〈日本初の“自動車専門”博物館〉

展示台数約500台…なかには日本に1台しかない車も! 個人で自動車を収集し続けた「日本自動車博物館」創設者のカーマニアぶりがヤバかった〈日本初の“自動車専門”博物館〉

note

ダイアナ妃が乗車した「ロールス・ロイス」も寄贈されるように…

「商用車を収集しているうちに、『前田さんなら車を大切に保管してくれる』という噂が広がって、商用車の収集に協力してくれる人たちが増えていったんです。そうしているうちに乗用車の寄贈についても相談されるようになって、『それならば、商用車も乗用車も収集して保管展示する博物館を建てよう』という考えになった、と。

 そこからさらに『博物館を建てるのなら俺の車も寄贈するよ』という具合で協力者の輪がさらに広がっていって。『じゃあ、壊れている車があれば直してやるよ』というメカニックの方が現れたり、本当にまわりに協力してくれる人がたくさんいたんですよ。

 やっぱり前田彰三の人柄による部分が大きかったといいますか……。人の懐に入り込んでいくのが上手かったと聞いております(笑)

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ダイアナ妃が乗車したロールス・ロイス。イギリス大使館から寄贈された

 だからこそ、ダイアナ妃が乗車したロールス・ロイスのような希少な車も集まってきたんだと思います。公用車は数年に一度の頻度で入れ替えが行われるものですが、以前使用していた車は下取りに出すのが一般的ですよね。しかも、ロールス・ロイスともなると、下取り額も相当な金額です。それでも、いろいろなメーカーさんとの関係性があって、寄贈してもらえることになったので。やはり、人柄、だったのではないでしょうか」