文春オンライン

2022/11/15

 さらに、使用者によっては、解雇であるにもかかわらず「退職届」や「退職同意書」にサインをするように求めてくる場合があります。しかし、これらの書類にサインしてしまうと、退職に同意していたという証拠を残すことになってしまいますので、絶対に署名はしないようにしましょう。

解雇後の争い方

 解雇をされた場合は、その解雇の有効性を裁判で争うことができます。裁判で、解雇が権利の濫用で無効と認められた場合は、その会社の従業員としての地位があることが認められ、解雇をされてから判決が出るまでにもらえるはずだった給料を全額支払ってもらうことができます。

 もし、解雇は不当だとは思うけど、そのような職場にはもう戻りたくない、という場合には、交渉、労働審判や裁判中の和解などで、解雇は撤回させ、一定の解決金を支払ってもらって、合意で退職するという解決をすることもあります。

 いずれにせよ、このような交渉や裁判所を利用した手続きは、かなり専門性が必要で、早めに専門家に相談することが重要になるため、労働問題に強い弁護士、もしくは労働組合などに相談するようにしましょう。

話し合いをする場合の注意点

 今回の通知がレイオフであった場合には、退職するかどうかは、労働者の意思にゆだねられていることになります。

 労働者は、退職勧奨に応じるかどうかは自由であり、使用者の要求の通りに退職する必要はありません。ですので、やはり、安易に書類にサインをしないようにすることが大切です。すでに退職勧奨を拒否しているにも関わらず、執拗に退職を促してくる使用者もおりますが、拒否の意思を明確にしているにもかかわらず、何度も面談を設けたり、脅迫的な言葉を使って退職するように言われた場合は、「退職強要」といって、不法行為に該当する可能性があります。必ず面談は録音して、記録に残しておくことが重要です。

 ただし、割増退職金が支給されるなど、条件によっては退職に応じてもよいと考える労働者の方もいると思いますので、そのような場合は、十分に話し合いを行い、合意できる条件を模索していくことになります。専門家を入れて割増退職金の金額の増額交渉をした方がいいケースもありますので、そのような場合も、早めに弁護士などの専門家に相談をするようにしましょう。

ツイッターをフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー