最初にそのお金を出せる人だけが登録できるから、精神的な余裕があったり、「おっさんレンタル」の仕事に対する意気込みがある人がくるんです。だから出会い系と勘違いするような人は来ない。今70人の「おっさん」が在籍していますが、この登録フローによってクオリティが保てていると思います。
1か月で200~300人の応募があったことも
――システム的な面でも上手くいっているんですね。
西本 1時間1000円っていう値段設定もよかったんじゃないかな。気軽に呼べるし、この値段ならハードルが低いというか。
――在籍する「おっさん」はどうやって募集しているんですか?
西本 最近は在籍中の「おっさん」からの紹介が増えました。人気の「おっさん」からの紹介だとやっぱりやる気のある方がほとんどなので。そういう他薦が増えてきましたね。
仕事を定年退職した人もいますし、現役の会社員という方もいます。あと意外と高学歴な人も多いですね。元NHKのアナウンサーとか芸能関係の人もたまにいます。
最近、「おっさんレンタル」がネットニュースで取り上げられたときは1か月で200~300人の応募がありました。「おっさん」のバリエーションもかなり豊富になって、大学生から論文を見てほしいなんて依頼もありますよ。
――大学の論文を?
西本 そうです。うち、教授が2人いるので。専門は生物と工学だったかな? まあ、1時間1000円なのでどの程度やっているかはわからないですけど(笑)。
いろんなスキルを持っている人が集まってきたので、検索なんかで引っかかってきてくれるユーザーも増えました。コロナ前は海外の利用客も多かったんです。外国語を話せる「おっさん」も多いので、「東京観光を案内してほしい」という依頼もあって。
あとはパチンコ店に並ぶとか、ストーカー対策のために呼ばれるとか。自主映画に死人の役でエキストラ出演を依頼されたこともありました。変わった依頼が多くて、飽きないですね(笑)。
最近は、「おっさん」のプロダクションみたいな感じになってますよ。YouTubeのモデルとか、海外ミュージシャンのプロモーションに出た「おっさん」もいます。
「おっさんレンタル」のリピーター
――同じ「おっさん」をレンタルし続ける利用者は多いのでしょうか。
西本 同じ「おっさん」をレンタルする人もいれば、いろんな「おっさん」を試してるお客さんもいますね。最終的にお気に入りの「おっさん」、「推しのおっさん」みたいなのを見つける人もいます。ほとんど全員を利用して、最後に僕をレンタルして総評を言ってきたお客さんもいますよ(笑)。
――このサービスで働いている「おっさん」にアドバイスしていることは何かありますか。