戦略もかなり多様で、たとえば敵の物理攻撃を避けるにしてもいろいろな方法がある。召喚獣「ゴーレム」を呼び出すといったオーソドックスな方法はもちろん、敵を暗闇状態にして攻撃が当たらないようにしたり、小人状態(ステータス異常だが回避率が上がる)のキャラクターに源氏の盾をもたせて回避率を100%にしたり、はたまた忍者のアビリティ「ぶんしん」で敵の攻撃を無効化する方法もある。
ボスのなかにはあえて弱点が設定されているものもおり、敵を一撃で倒せる特殊な攻撃が効いてしまうボスもいる。あるいは、こちらが魔法を使って宙に浮いていると必ず「重力100」という技を使って地面に下ろしてこようとするボスがいるのだが、この性質を逆手に取り、常に宙に浮いていれば完封できるなんて戦法もある。
つまり、敵を倒すにしてもさまざまな方法が用意されており、どれを選ぶかはプレイヤー次第。『FF5』は「さまざまなジョブやアビリティを駆使して遊んでほしい」という意図が明確に伝わってくるゲームであり、それゆえに多くの人がさまざまな形で本作をやり込んだのである。ゆえに、30年経ったいまでも遊びごたえのあるRPGといえば『FF5』の名前が挙げられるのだ。
なお、ラストダンジョンでは「オメガ」と呼ばれるラスボスより強い存在がダンジョンを徘徊していたり、最後のほうにある宝箱から「神竜」という強いボスがいきなり出てきてプレイヤーを初見殺しの罠にハメたりと、プレイヤーを試すような仕掛けを用意しているのも『FF5』の特徴である。
『FF5』の魅力は未だに衰えていない
現在、過去の「ファイナルファンタジー」シリーズは「ピクセルリマスター」(https://www.jp.square-enix.com/ff_pixelremaster/)というリマスター版が登場している。