〈あらすじ〉
イタリアの海辺の豪奢な別荘に、カステルヴェッキオ家の面々がバカンスを過ごすために集まって来る。主のトニ(ファブリツィオ・ベンティヴォッリオ)は、数々の女性と浮名を流した裕福でインテリの老紳士だ。一方、離れの別棟には庶民的なペターニャ家が到着する。家長のカルロ(アレッサンドロ・ガスマン)は漁師で、亡き妻を今も深く愛している。
実は、トニとカルロは恋仲で、結婚話を進めようと計画していた。しかし、カルロの長男で保守的な価値観を持つサンドロと、トニに複雑な想いを抱く娘のペネロペは大反対。父親同士の再婚を阻止するために結託するが……。
〈解説〉
階級の異なる男性同士の再婚話が大騒動を巻き起こすヒューマン・コメディ。シモーネ・ゴーダノ監督の長編第2作。100分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆コメディ好きだが、私の笑いのツボはズレているらしく、笑えず。ひたすら、陽光さんさんのリゾート地の景物を楽しむ。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★☆☆ティレニア海沿岸の景色に和むが、階級の異なる家族の不協和音を描くタッチが紋切型。デリカシーと図太さが足りない。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆色っぽい高齢男性と愛妻を亡くした熟年男。結婚を決めた2人のお披露目が親族を騒がせ、泣きの抱擁あり、とても温か。
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森直人(映画評論家)
★★★★☆みんな元気。イタリア式喜劇の大らかな人生賛歌で新しい時代を描く。基本の作りがベタなぶん、主題の先進性が際立つ。
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洞口依子(女優)
★★★☆☆家族というより他者の受容について。イタリアの海辺の別荘の風景と口下手な恋愛コメディはクリスマスパネトーネの様。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
『泣いたり笑ったり』(伊)
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