今も止まない二の腕への嗜虐
僕が最近になって始めたのがカッティングだ。カッターナイフで二の腕の内側を切るのだが、そのために新しいカッターナイフも購入した。最初は少し躊躇した。切るときに結構、覚悟がいる。しかし、一旦切り始めてしまえば、何てことはない。僕の二の腕の内側の皮膚は、長い間の責めによって硬くなっているため、簡単には切れない。力の入れ方を加減しながら、切っていく。今のところ、このカッティングが一番満足できる。
もうひとつは4、5本束ねた錐(きり)による責め。これもかなりの気持ち良さが得られる。左手で持ち右腕の二の腕を責める。錐の先を二の腕に向かって突くようにして力を込めたり、上下左右に傷つけるように素早く動かしたりする。カッターナイフほどではないが、皮膚の表面がいく筋か切れて気持ちがいい。
二の腕は気持ちいいのに、手のひらは痛いだけ
本書に女性の二の腕に有刺鉄線を巻いた写真などを掲載した。これは彼女たちの二の腕を、僕の二の腕に見立ててする行為なのである。彼女達が感じるであろう皮膚感覚を、自分の二の腕に移すと言ったらいいのか。少なくても、自分の、いや男の二の腕では美しさに欠ける、まずそこで萎える。美しい女性の二の腕だからこそ、嗜虐の効果が上がる。
僕は二の腕への嗜虐を今までにいろいろ実行してきたのだが、縄による緊縛に飽きた頃、それに代わるものとして有刺鉄線の存在が浮上した。縄の拘束感にプラスして、棘による肌への突き刺さる痛み、そこに目をつけたのだ。棘の痛みは極楽だ。あるときは引っ掻く様にわざとこする。すると、いい具合に肌が切れる(=気持ちいい)。ナイフで傷つける感覚と同じだ。ただ、扱いが難しい。
最初はよく指や手のひらを怪我した。「それも気持ちいいのか?」と言われると、不思議なことにまったく気持ちが良くない、むしろ痛いだけだ。なぜ二の腕が気持ち良くて手のひらは痛いだけなのか。専門家ではないので分からないが、小さい頃から苦痛の刺激を二の腕に与えてきたためではないかと思う。有刺鉄線責めに到達したので、しばらくはそれで満足できる。毎日でも当分は飽きないと思う。しかし、ときには別の刺激も欲しくなる。