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ジュリア 表に出ていることだけが事実じゃないし、言いたい事はありましたけど。ファンの方には、裏側が見えないから仕方ないとも思うんですよ。一つ言えるのは、私はスターダムに入団できなかったら、引退していたと思います。移籍後は結構誹謗中傷されて、カッターを送られたこともありました。

 

 それだけバッシングされたからこそ、私は一刻も早くスターダムに移籍した意味を証明しなければならなかった。まだデビュー2周年になったばかりで、プロレスラーとしてはできないことのほうが多かったけど、「早く結果を出さなきゃ」と必死でした。とにかく練習ばかりしていたから、ある意味、誹謗中傷をまともに受け止める時間がなくて良かったのかもしれません。でもやっぱり、側から見ると当時の自分はピリピリして、余裕がなかったかなと思います。 

「感情をそれだけ揺さぶれたんだ」とニヤッとしちゃいますね

 ――ジュリアさんにそんな時期があったとは意外です。

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ジュリア 今だったら「私に文句があるならリングに上がって来いよ」って言いますね。私もある選手が気に食わなくてデビューしたわけだし(笑)。観客の誹謗中傷が増えた理由は、今のプロレスがSNSを使って試合を盛り上げていくことが多くなったからですね。一部のファンはヒートアップしすぎて、自分が応援している選手の対戦相手を過剰に中傷してしまう。「引退しろ」「お前がいるとプロレスを観る気が失せる」などのコメントを浴びせられて、時には殺害予告も受けます。私の場合は、プロレスラーは人の心を揺さぶってなんぼって思ってるとこもあるから、変なこと言われても「感情をそれだけ揺さぶれたんだ」とニヤッとしちゃいますね。

 ただ、それはあくまで私が特殊な性格をしているだけなので、誹謗中傷を真正面から受け止めてしまうプロレスラーも当然います。私だってたまに傷つくこともあるし、「言葉のナイフで誰かを簡単に刺せて、責任を取らなくても良い社会は絶対に間違っている」というのは大前提です。

 

リングの上では、選手の生き様が正直に出る

――スターダムに移籍して1年、2020年末は、女子プロレス大賞に女子プロレスグランプリ、スターダムアワードMVPなども受賞されています。