街に紛れる盗難車両……発見のポイントは
ところで近年では、SNS上での情報拡散が奏功し、第三者が盗難車両を発見するケースが見られるようになった。
昨年の10月には、本来「3ナンバー」であるはずのスカイラインGT-Rに、「5ナンバー」のプレートが装着されていたことから、それを怪しんだ通行人が警察に通報し、盗難車両と判明する例があった。こうした事例は、私たちが日頃から盗難車の存在を意識しておくことで、被害拡大を食い止めうる可能性を示している。
「盗難車両がコインパーキングに止まっているケースは珍しくありません。窃盗グループにとっては、ヤード(窃盗グループが盗難車両を保管する基地)の位置が割れてしまうことが一番のリスクですから、GPSで追跡されていないかを確認しているのでしょう。あとは、ヤードのスペース的な問題や、輸出船が来るスケジュールの問題から、やむなく別のところに置いておく、という事情も考えられますね」(攪上氏)
私たちが普段なにげなく通り過ぎている駐車場に、盗難車両が止まっている可能性も考えられるわけである。実際に、盗難車両を見分けるポイントはあるのだろうか。
「怪しい車としてよく報告されているのは、ナンバーの封印(*2)がついていない車両ですね。あとは、先日もニュースにありましたが、異なる車両区分のナンバーがつけられているとか。
ナンバーは加工して切り貼りしていることもありますし、他の車から盗んだナンバーを取り付けていることもあります」(攪上氏)
*2 登録車両の検査が済んでいることを示すため、車体後部のナンバープレート左上に装着されるアルミ製のキャップ。軽自動車の場合は装着されない
ナンバープレートの異常のほか、盗難のターゲットとなりやすい車種が放置されている状況も要注意である。