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寝ながら「なんでだろう」を踊っていたことも…

――YouTubeもSNSもなく、娯楽が今よりも限られた時代でした。あまりの人気で睡眠時間もなかったのでは?

トモ 元々『オンバト』時代から営業がたくさん入っていたのですが、そこへテレビの仕事が入ってきたので、寝る時間はほとんどなくなりました。食事も、お弁当かテイクアウトの牛丼ばかり。移動車の中で、牛丼を食べながら取材を受けるようなこともありましたね。

テツ ある時、疲れ果てて寝て、ぱっと目を覚ましたら、タオルケットが手にぐるぐる巻き付いていたんです。寝ながら、手をネタの時のように動かしてたみたいで。さすがにその時はヤバいと思ったし、自分で自分が怖かったです(笑)。

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――下世話な話ですが、収入もすごかったのでは?

トモ 当時はやっぱり入りましたね。『なんでだろう』のCDが20万枚以上売れて、印税もありましたし。

――収入が増えたことで、生活は変わりましたか?

トモ そこが、全くなんですよね。

テツ 牛丼の大盛を、心おきなく頼めるようになるぐらい?

トモ 2人ともお金がない時代が長かったし、以前より大きな缶コーヒーが買えるようになったくらいの変化でした。忙しくて使う暇もなかったですし。

「何も残せない自分」に落ち込む日々

――「なんでだろう」が浸透する裏で、苦労もあったのでは?

テツ 当時は芸歴も浅いし、テレビのバラエティ番組ではトークの引き出しがなくて何も残せない。そういう自分が嫌で、落ち込む日が多かったですね。焦燥感ばかりが募っていました。

2003年のテツandトモ ©共同通信

トモ ネタ番組以外では、なかなか……。視聴者に楽しんでもらいたいという思いはあったのですが、あまりうまくいってなかったと思います。番組から頼まれたことをただ消化するだけでした。

――プレッシャーもあったのでしょうか。