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賞罰委員会での侃々諤々の議論の結果は…

 その後、彼女は先輩記者らに被害を相談。21年7月に念願の社会部に配属されるも、22年にはコンプライアンス相談窓口に訴え、6月には退社している。そして弁護士によるA氏への調査も行われたが、

「A氏も弁護士を立て、セクハラを否定。確かに彼女の話と食い違う点もあった。例えばテーブルの下で手を握られた件。2人はテーブルの対面に座っており、互いに無理に手を伸ばさないと届かない距離で、スナック店員も『無かった』旨を証言した。カラオケは2人きりで、互いの主張を確かめられる物証は無かったようです」(別のフジ局員)

2月1日、イントラに掲載されたお知らせ

 これを受けて今年1月、局長クラスが参加し、賞罰委員会が2度開かれた。

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「コンプライアンス推進室が作った資料が配られた。Bさん以外にも、A氏に会食に誘われた女性スタッフにヒアリングしたことも説明されたそうです」(同前)

 賞罰委員会での侃々諤々の議論の末、セクハラは認められなかったが……。

「A氏は以前もセクハラで処分を受けたことがあるのです。今回は社会部長という立場で社会部志望の記者を誘い、さらにコロナ禍に3次会まで連れまわしたことが、善管注意義務違反やパワハラに当たると判断されたようです」(同前)

 事実関係をフジに聞くと、

「ハラスメント行為など社員就業規則に違反する行為が認められたため、懲戒休職処分を行いました。当社は、社員教育を徹底し再発防止に努めてまいります」

 自分の“危機管理”は甘かった。