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「今なら女芸人と自分を呼べる」 M-1審査員、水ダウ「しんどい先輩」…山田邦子(62)が語る、“心境の変化”

山田邦子さんインタビュー #2

2023/03/25

genre : エンタメ, 芸能

note

水ダウの「しんどい先輩」企画は「なんだこれは」と思ったけど

——今、邦子さんはどんな気持ちでお仕事をされていますか。

山田 そうですね。最初はフリーでやっていて、途中『ひょうきん族』に出る時からたけしさんがいる太田プロダクションに入って、39年間。「もう40年になるのか」という時に、一回やめてまたフリーになって。演芸場でまたネタをお客さんに見てもらえるようになって。

 これこそ女芸人とちゃんと言ってもよくなったなと、今は思ってます。テレビでいくら面白いことをやっても、どこか芸人ではないのかなという思いはあったんですね。

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 今度は新しくスポーツの事務所に入って、プロレスの解説のお仕事をいただいたり、野球を見せてもらったり、ゴルファーと知り合ったり、これはこれでまたいい展開かなと。あらためて、「今まではずいぶん前のヒット曲や売れていたことで食いつないでいたんだな」って思いましたもん。ネタはずっと作っていたんだけど、ちゃんとアピールしてたかなと思って。

 で、ちょっと変な仕事というか、前だったら「めんどくさいな」とか、あるいは私の耳にまで届かない段階でカットされていたであろう企画が、今は私のところまで降りてくるんです。例えば『水曜日のダウンタウン』での「しんどい先輩」という役割とか。

 

 最初なんだこれはと思ったけど、でも面白い番組が言ってるんだからたぶん面白いことなんだろうな、と思って受けたんです。確かにめんどくさかった(笑)。何カ月も何カ月も、孫ぐらいの子のスケジュールに合わせていくんだから。でもそこは心を大きく、やってみたら、すごく反応がよくて。

——『水ダウ』の「しんどい先輩芸人からYouTubeでコラボしたいと言われた時の断り方ムズい説」ですね。

山田 今、鬼越トマホークなんて三日にあげずにLINEをやり取りしたりしてます(笑)。仲良くなって、ご実家の居酒屋にも行きましたよ。金ちゃんのお父さんお母さんにCD買っていただいたりして。駅にくっついていて、電車が通るたびに揺れるようなお店なんですけど、昔住んでた家の近くだったから、地元の感じがよく分かる。だから、居心地がいいですよね。

 YouTubeも……前の事務所ではやらせてもらえなかったんだけど、ずっとやりたかったんですよ。番組ぐらいのクオリティでやっていってる人も居るんだから、YouTube。すぐ反応があるし、面白いですよね。

——先ほど「ヨネダ2000と戦っていかなければいけない」とお話しされていましたが。

山田 だってみんなライバルだからね。同業者だもんね。