大きさの割に小さくひったくるようなアタリだが、合わせを入れた瞬間に勢いよく走る。途中、水面を割り頭を左右に振るエラ洗いはシーバスが異物を振り払う最大の抵抗で、特にルアーが外れてしまう原因になる。シーバス釣りで一番エキサイティングなシーンだが連続でやられると血の気が引いてくる。障害物がない時は慌てずゆっくり巻けばエラ洗いを抑えられる。
お祭りの始まりかと思ったが、この後は数回アタリがあるだけで21時にはバチも姿を消してしまった。確かに釣りやすい状況だったが、バチの抜け具合を含めて今一つお祭りに欠けるので2週間後に再調査してみた。
一面ゴカイ地獄でシーバスが乱舞!
2月22日18時30分、今度は千葉県の別の小河川で釣りを開始した。
前回と同じく大潮後の中潮初日。タイドグラフは満潮だったが、海面にはちらほらバチが浮いていた。
下げ潮が効いてきて、バチが流れだしてからは頻繁にライズ音(捕食音)が聞こえてくる。ほどなくして、ぬこまた釣査団メンバーの顧問が50cmほどのシーバスをキャッチした。
すぐに私も後を追う。
バチ抜けが加速し、ライズがそこらじゅうで頻発する。下流に流れるバチと同じ軌道でルアーを流すと違和感を与えずアタリが出る。
これは間違いなくお祭り! シーバスが沸き上がるバチに狂乱して、見境なくルアーにアタックしてくる。とうとうバチ抜けが佳境に入ると、まさに広大無辺にバチが浮遊している状況。
さらに連発を予想するかもしれないが、ここまで抜けるとルアーを引くことはおろか、シーバスがすでに過食気味になっているためアタリすらなくなる。バチ抜けあるあるの「抜けすぎ終了」パターンであった。しかし、本格的なバチ抜けという状況下で満足のいく結果が得られた。「バチ抜け」はやはりお祭りだった。