超高齢化社会の加速が止まらない。老後資金に必要なのは2000万円だという。少しでも不安を払拭するために、若いうちからでもやっておくべきことはなんだろうか。あるいは、年を重ねた両親にやっておいてほしいことはどんなことか。

 ここでは、バンギャル(ヴィジュアル系バンドのファン)のライター・藤谷千明さんと漫画家・蟹めんまさんがオタクならではの視点から老後に向き合った『バンギャルちゃんの老後 オタクのための(こわくない!)老後計画を考えてみた』(ホーム社)から一部を抜粋。

 終活ノートともよばれる「エンディングノート」の意外と知らない書き方を紹介する。(全2回の1回目/続きを読む

ADVERTISEMENT

©AFLO

◆◆◆

「エンディングノート」というと、映画やドラマでは「最期までにやっておきたいことリスト」のような形で登場することが多いですが、実際は「もしものときの連絡ノート」のようなものが主流なんだとか。私(編注:筆者・藤谷千明さん)自身40歳を過ぎて、1週間程度の入院も経験。アラフォーといえども「もしものとき」とは無縁ではありません。

エンディングノートに挑戦! しかし早くも挫折…?

蟹めんま(以下、蟹) 祖父や父が亡くなったこともあって、自分の情報を遺しておくことの大事さを痛感したので、自分でもエンディングノートは用意しておきたいと思いました。

藤谷千明(以下、藤谷) さっそく書いてみましょ!

 これは……、なかなか書くことが多いですね。

藤谷 生年月日や口座情報、家族構成はもちろん、インターネットサービスのIDなど、現代人の生活は必要な情報が多いから、自ずと記入項目も増えていくんですね。しかし、自分のお葬式やお墓の話なんかは、気が遠くなってしまいますね。そもそも「どうしたいのか」も自分でもわからない。

 バンギャルだからでしょうけど、葬式BGMだけはとめどなく書けますね。私、通夜ではDIR EN GREY(※1)の『MACABREー揚羽ノ羽ノ夢ハ蛹ー』、葬儀では『Ranunculus』がいいんですよね。

藤谷 それはとてもわかる。許されるなら、出棺のときはLUNA SEAの『WISH』をかけて銀テープを飛ばしてほしいな。ダメか。

 銀テープ、いいですね。銀テにはロゴと手描きメッセージを入れたいです。あと自分の出棺はUCHUSENTAI:NOIZ(※2)の『METEORS』であの世に向けて発進したいんですよ。いかん、話がそれてしまう。やっぱりエンディングノートなんてアラフォーの我々には早すぎたんでしょうか……。