《“１日に4回拘束”体験者が教える》あなたが「中国で拘束されない」ための“絶対安全”行動マニュアル【永久保存版】

掃除のおばちゃんをバカにしたら大変な目に

　とはいえ上記までの行動は、外国人がおこなった場合であれば比較的軽微な拘束で済む可能性が高い。いっぽう、ここから先はあなたという「個人」をターゲットにスパイ容疑が降りかかる可能性が生じるため、危険度は大幅に高くなる。まずは日本人があまり気づかないリスクのある行動を紹介しておく。

　職場でのいじめやパワハラ、不倫や三角関係、深刻な金銭トラブルなど、中国人から徹底的に恨まれるような事態は、相手がどれだけ弱そうな人でも避けたほうがいい。日本人駐在員が愛人と別れる際の手切れ金をケチったところ、相手の親族に公安関係者がおり大変な目に遭う……といった話は、一昔前まではよくあった。近年の中国では、現地で強い恨みを買った場合に「スパイとして告発される」という、より強力な復讐に遭うパターンが生まれたと考えておこう。

「地域や組織のキーマンに嫌われる」とは、具体的に言えば、日本の町内会に相当する居民委員会や、大学内の党組織や共青団といった末端（基層）の党関係者に嫌われることだ。なぜこれがよくないかといえば、彼らの意見や報告が「上」に上がっていくためである。

　たとえば、いつも近所を掃除しているおばさんに傲慢な態度を取ったところ、実は彼女は党組織の末端の幹部（基層幹部）で、たいへん面倒な事態に……といったケースは普通に考えられる（真面目な中国共産党員には「人民のために奉仕する」という党のスローガンを実践し、掃除などを積極的におこなっている人も多い）。

　過剰な贈り物や現金、性接待などを受けることが危険なのも言うまでもない。ちなみに2023年3月に亡命先のアメリカで詐欺容疑で逮捕された中国の政商・郭文貴は、往年、籠絡したいターゲットに美女を使った性接待を仕掛け、ベッドでの振る舞いを盗撮・盗聴することで相手を意のままに操ったと言われている。

知りすぎると「もちろん危ない」が

　最後に、国家安全部門によるスパイ容疑での拘束や長期投獄を招き得る行動を紹介しておこう。一見してわかるように、普通の人にはほとんど縁がなさそうだが、それゆえに実際におこなった場合のリスクは甚大だ。