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「なぜ気にしすぎてしまうんだろう」たどり着いた答え

――戦う面がある一方、非常に繊細な面もあり、それがHSPという気質だったと気がついたそうですね。 

最上 HSP(注:ハイリー・センシティブ・パーソンの略)の本を読んで「これって私のことじゃん」と思いました。考えすぎてしまう傾向があることも、気にしすぎるのも、HSPという気質のせいだったんだ、って。 

――周囲からの「気にし過ぎだよ」という言葉に引っかかっていた、と本にも書かれていました。 

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最上 「気にしなくていいじゃん」と声をかけてくれる人は私のためを思って言ってくれてると思うんですけど、気にしすぎる人、HSPの気質を持つ私にとってはその言葉が引っかかっていたんです。
 
 でも自分がHSPだと自覚したことで、HSPじゃない方の存在もわかって、みんながみんな同じように考えたり、気にしたりする訳じゃなかったり、それってポジティブだからとか、ネガティブだからとかは関係ないんだと分かりました。

 そして、どんなに説明しようと感じ方が全く異なる相手だと伝わらないってことに気づき、諦めがつくようになりました。それまでは、どんな人でも話せば通じると、どこかで信じていたんですけど。

 

――脱退後は個人事務所で活動をはじめ、お子さんが誕生するなど、大きく環境が変わったかと思います。 

最上 娘が生まれたことで朝は必ず早くに起こされるし、午前中から陽の光を浴びて遊ぶおかげで、疲れて夜は寝落ちしてしまうことも増えました。悩みも大変さももちろんありますが、この活動をはじめて11年目の今が1番メンタルが元気だと思います。娘のおかげですね。

写真=平松市聖/文藝春秋

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