〈あらすじ〉
第二次世界大戦下のイタリア。ユダヤ人の団長イスラエルが率いる小さなサーカス団の団員は、光と電気を操る少女マティルデ(アウロラ・ジョヴィナッツォ)、多毛症の怪力男フルヴィオ(クラウディオ・サンタマリア)、アルビノの虫使いチェンチオ、磁石人間の道化師マリオの、異能力者4人だ。
ナチス・ドイツの影響が強まる中、4人は団長とはぐれてしまう。マティルデは彼を探そうとするが、ほかの3人は仕事を求め、ベルリン・サーカス団へ。ところが団長のフランツ(フランツ・ロゴフスキ)は、ヒトラーに献上する異能力者を求めて、人体実験を繰り返す殺人鬼だった。
〈解説〉
『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』に続く、ガブリエーレ・マイネッティ監督作。異能力者がナチス・ドイツの悪党に立ち向かうバトル・アクション。141分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★☆☆ユダヤ系サーカス団がナチス・ドイツ下で苦渋の抵抗というのが新味だが、もっとドラマティックな展開が欲しかった。
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芝山幹郎(翻訳家)
★★☆☆☆手垢の付いたテーマを扱うのなら、描き方に工夫が欲しかった。雑駁で鈍重。豚の背脂を無理やり食べさせられた気分だ。
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斎藤綾子(作家)
★★★★☆のけ者扱いを受けた特殊能力を持つ者達が、戦争という修羅を生き抜く姿に心が弾む。美術やアクションも超絶楽しい。
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森直人(映画評論家)
★★★☆☆『X-MEN』とR・ベニーニの間で色んな先人の個性を混ぜ込んだ。レディオヘッドのピアノ弾き等のお遊びはご愛敬。
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洞口依子(女優)
★★★★☆これは伊版X-MEN!? オズの魔法使い、フェリーニ、タランティーノ等を経由しナチス占領下のローマに近づく巧妙さ。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
『フリークスアウト』(伊・ベルギー)
5月12日(金)より新宿バルト9ほか全国公開
https://klockworx-v.com/freaksout/