まずはそばつゆをひとくち
まずアツアツのつゆをひとくち。本格的な出汁の利いた味で驚いた。訊くと本鰹節の厚削り、鯖節、宗田節、日高昆布で毎朝出汁をとり、返しを併せてかけつゆと冷しのつゆを作っているという。そばは早朝から昼の部は生そばの冷凍麺を使っているというが、のどゴシはなかなかよい。
そして、「ゲソ紅生姜かき揚げ」をかじる。紅生姜の香りとゲソのコリコリ感がたまらない。これはグイグイ食べ進む味である。常連のボンちゃんが考案したという一品だとか。期間限定だが、まずこれが一番先に売り切れるという人気ぶり。
ミニどんぶりの「チャーシュー飯」は角切りにしたチャーシューを特製のニンニク醤油ダレにつけたものをご飯にのせて刻み海苔が散らしてある。これもうまい。
なるほどこれが「蕎麦 つぐみ食堂」としての作戦のひとつなのかと感心していると、平良店長が「うちはお好みの天ぷらで天丼やミニ天丼を作ることもできますよ。そういうお客さんも多いですよ」と教えてくれた。
揚げたてのゲソ天丼にうっとり
そこで改めてじっくり券売機をのぞいてみる。ということは「ゲソ天」(250円)と「半ライス」(100円)を買って「ゲソ天丼」を作れるか訊いたところもちろんOKだという。
速攻で追加発注。するとどんつゆを回しかけてくれた「半ライス」、揚げたて「ゲソ天」がすぐに登場した。麗しいアカイカの太いゲソ天の姿にうっとりする。これを3つほどライスにのせてさらにどんつゆをかけて食べてみる。プリプリのゲソ天とどんつゆのコラボ。一気に口福感が広がっていく。ゲソ丼発祥の店、旭川の「天勇」のものとはまた違うプリプリ感がたまらない。
食堂らしいメニューも考えていきたい
最後に平良店長からお客さまに挨拶をいただいた。
「父が命名した『つぐみ創心』は、食の創造心を忘れずにという意味でした。『蕎麦 つぐみ食堂』になっても、その考えは変わりません。小さなお子さんがいる家族連れから年配の方まで、気軽にご利用いただけるように精進します。
また食堂といっても、オムライスやナポリタンがあるわけではなく、相変わらずそばを中心としたメニューではありますが、少しずつ工夫して新しいメニューも考えていきたいと思います。ざる中華などチャレンジできるメニューを少しずつ増やしていこうと思っています。夜は二八そばやお酒のおつまみもそろえています。是非お越しください」
自分でメニューを作れるというのも大衆そば屋の醍醐味の1つである。今回は「蕎麦 つぐみ食堂」といういい店を訪問することができた。「おすすめてんぷら」も気になるし、期間限定だが「ゲソ紅生姜かき揚げ丼」も作れるし、夜の「つぐみ御膳」も人気だとか。再訪必至である。
INFORMATION
蕎麦 つぐみ食堂
住所:東京都江戸川区篠崎町7-12-18
営業時間:月~土5:00~14:00、16:30~21:00
定休日:日
Instagram:@tsugumi_soba