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(ウィシュマさんが眞野さんに書いた手紙=ひらがなと英語)

「眞野さん、ここで病気、終わりにするようにがんばって! 眞野さんのうちに来ます。
 元気にしてください。いっぱい食べてね…

 Love you(あなたが大好きです)」

ウィシュマさんが書いた手紙(NHK総合「Dearにっぽん HOME もうひとつの“家族”」より)

(眞野明美さん)

「私にとっては本当に娘ができるような気持ちだったですね。もう二度とこんな目にあわせたくはない。あわせてはいけない。(外国人を)サポートするというのはウィシュマ先生からの宿題だと思っている。やれる限りはやるよね」

 持病があり健康不安もある眞野さんは、ウィシュマさんからの「宿題」を引き受ける覚悟を見せた。

「入管に光を」でも、眞野さんとウィシュマさんとの交流が描かれている。収容から4か月後、初めて彼女に面会した時の印象を眞野さんは語っている。

(眞野明美さん)

「小さく見えたね。あ、小柄な人だなって、子どものように見えた。少女のように見えた。だから彼女のことを知った上で受け入れようと思ったんだけど、『うちにおいで。一緒に暮らそう』とそうやって叫んだですね。そしたら彼女がもう体をかがめるようにして、もう本当に喜びをね、『ありがとうございます』って、もう体をよじりながら、喜びを表しました」

 眞野さんが面会した時、ウィシュマさんは日本に残ることを希望していた。入管の収容から解放された後に眞野さんとの生活を待ち望んでいたことが伝わってくる。

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「眞野さんといれば私は幸せです」と書かれた手紙(名古屋テレビ「メーテレドキュメント 入管に光を〜面会報告2〜」より)

(英語の手紙「ウィシュマさんからの手紙」)

 with Mano I am happy

 

 2021 will be a nice year for me.Because I can be with you and family later.Then I can celebrate another new year together with Mano San family(2021年は素敵な年になるでしょう。あなたやご家族と一緒にいられるようになるから)

 人と人それぞれが「思い」を寄せ合う。人間同士が心を通わせたつながりが伝わってくる。

 ウィシュマさんとの関わり方では、同じ日本人でありながら、入管職員と眞野さんの対応は対照的だ。

 ベッドに寝たきり状態のウィシュマさんを防護服に身を固めて立ったままで見下ろした入管職員たち。「家族」として自分の家に迎え入れようとしていた眞野さん。

ウィシュマさんから届いた手紙(NHK総合「事件の涙 姉ウィシュマをたどって 名古屋入管 収容女性の死から2年」より)

 ウィシュマさんに「人」として関わった眞野明美さんを登場させた3本のドキュメンタリー。行政が忘れている「人としての尊厳」を大切にする姿勢に光を当てている。

 ドキュメンタリーに登場するウィシュマさんからの手紙は、生前彼女が学びたいと語っていた日本語や英語などが混ざり、収容中も外国語を学ぶ意欲を持ち続けていたことが伝わってくる。

 手紙にウィシュマさんが遺した「人間に生まれてきて良かった」という言葉。

 私たちが外国人と向き合う時に大切にすべきは、何よりも「人間(ningen)」という視点なのだと教えてくれる。