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――ミキティーさんは学生時代、モーニング娘。のオーディションに応募したことがあると聞いています。

ミキティー オーディションの募集要項には「女性」と書いてあったんですけど、「この前見たオーディションに出てた子たちより、私の方が歌が上手いし踊れるじゃん!」と思って、勢いで応募しちゃった(笑)。

 実はほかにも、エイベックスのボーカルオーディションを受けたり、友だち4人で「眉毛ボンバフォー」というグループを作って、つんくさん宛に書類を送ったりしたこともあるんですよ。

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当時「アイドルになりたい」とは周りには言えなかった

――昔からアイドルになりたかったんですね。

ミキティー 友だち4人で応募したときは、「歌が上手な私だけ引き抜かれたらどうしよう」なんて思っていました。でも、「眉毛ボンバフォー」のあとに声変わりが始まって、これまでのように歌えなくなってしまって。

――それはショックでしたよね……。

ミキティー そんな私の支えになったのもモーニング娘。でした。彼女たち一人ひとりは、完璧じゃない。でも、仲間と苦手な部分を補い合って、ひとつのものを作り上げる。彼女たちが日々成長していく姿に救われたんです。

 私は、もう高い声は出ない。特別な歌の才能もない。でも、信頼できる仲間たちと苦手なところを補いあえれば、私もいつかステージに立てるかもしれない。モーニング娘。は、そんな希望を私にもたらしてくれました。

 でも、当時「アイドルになりたい」とは周りには言えなかったんです。

 

ユニットを組み、オリジナル曲を作ったりしたことも

――「眉毛ボンバフォー」を結成するくらい本気だったのに?

ミキティー 私は本気だったけど、他の3人は遊びの延長だったと思います。「受かったらどうしよう!」ってふざけながら書類を出したし。

 当時から自分は男性が好きだと分かっていたし、「アイドルになりたい」という気持ちはあるけど、女性アイドルになりたいのか、男性アイドルになりたいのかはわからなかった。自信がなかったから、夢とか、セクシャリティとか、自分のパーソナリティを開示するのが怖かったんです。自分をどう偽るか、どうしたら周りと同じに見えるかどうかばかりを気にしていました。