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僕がギャンブルを好きな理由。究極のところ、勝ち負けはどうだっていい

 ギャンブルが好きな理由を僕なりに考えてみたんだけど、別に一攫千金を狙っているわけではないんです。なんというのか「ギャンブルの汁」が出るようなヒリヒリ感、あれが味わいたくてやっている。究極のところをいえば勝ち負けはどうだっていいんですよ。ギャンブルなんてだいたいは負けるわけだから、ほとんどのギャンブラーたちはいつか生活ができなくなってどこかへ消えていくじゃない。でも彼らも頭の中ではわかってるはずなんですよ。儲もうけたいという気持ちよりも、ただただギャンブルが好きだからやってるってことを。

 そして「ギャンブルが好き」ってのがなんなのかといえば、要はあの「ヒリヒリ感が好き」ってことなんじゃないかなと思っていて。そりゃもちろん勝ったときは嬉しいけど、負けたからってそんなに悲しまないように思考ができているんですよ。

 なかには友川カズキさん(孤高のフォークシンガーで熱烈な競輪好き)みたいに本気でヒリヒリ感に対して食らいついてる人もいます。本当に勝とうと思っているから、一つ一つの思いが強い。「これが来たら万車券だ!」ってのと「だったらこれを選ぶぞ!」ってのと「来いっ! 来いっ!」っていうすべてが異様に深いんですよ。でもそれもやっぱり究極的には勝つ・負けるではなくて 「競輪が好き」だからなんだと思います。まあ友川さんくらいになると、もはや「競輪の神様にとり憑かれている」というしかないレベルですけど。