1ページ目から読む
3/4ページ目

杉本 タイトルだけでも二冠から七冠に増やしているので、ハイスピードで成長していますよね。

――将棋以外のところは、それほど変わりませんか。

杉本 そうですねぇ。そういえば、最近いろんなものをくれるようになりました。去年の暮れにはパソコンを1台、進呈しますって。それでこの研究室において、弟子がみんな使えるようにしています。

ADVERTISEMENT

――藤井さんが組んだものなんですか?

杉本 そうでしょうね。最新のものをスポンサーのAMDさんからプレゼントされたので、今まで使っていたものをくれたというのもあるんでしょうけど。最近の話でいえば、サントリーさんのCMに出ているのでペットボトルのお茶を2ダースくらいくれたかな。最近、それがなくなったんですよ。それで、別に欲しいという意味で言ったのではなかったのですが、お茶がなくなったという話をしたら「なくなりましたか。では今度追加で」ってまた送ってくれました。

 

――すごく気遣いされるようになったんですかね。

中澤 私は今でも指導のため東海研修会に行っているんですけど、そこに藤井竜王・名人から不二家さんのお菓子がたくさん届くことがあります。子どもたちがルンルンで喜んでいました。

杉本 自分が育った場所に差し入れしようという、どこか野球選手が母校に差し入れする感覚なんでしょうね。

研修会にいた時と印象は全然変わらない

――室田さんは、藤井竜王・名人の変化についていかがですか? 髪が長いときがありましたよね。

室田 岡崎のときはシュッとしてたんですが、1カ月後の映像を見たらモフッとしていました。昨日、藤井くんのお母さんとしゃべっていたんですが、多分湿気のせいだって言っておられました。

藤井聡太竜王・名人 ©石川啓次/文藝春秋

――昔から印象は変わらないですか?

室田 そうですね。あまり変わらないですね。

――中澤さんはいかがですか?

中澤 研修会でよく会っていたときから、しばらく経っても、感想戦が好きなところとか変わっていなくて安心しました。自分の対局じゃなくても感想戦に入ってくれる感じも同じで。タイトル戦に出るようになっても感想戦が長いとか聞くと、当時研修会にいた子たちと、全然変わらないねって話しています。

よく心配して見に行っているように思われているが…

――成長を続ける藤井聡太竜王・名人のライバルという意味では、棋聖戦、王位戦と2つのタイトル戦で、28歳の佐々木大地七段と対戦することになりました。先ほど、深浦一門とは研究会でも対抗戦をやっているというお話でしたね。