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UAEが逮捕へ向けて協力姿勢に転じた理由
「カギを握っていたと見られるのは、ICPOのトップに一昨年選出されたアフメド・ナセル・アル・ライシ総裁です」(捜査関係者)
実は、ライシ氏はUAE出身。同国内務省の首席監察官も務めている人物だ。
「5月下旬には彼の元を警察庁の国際捜査担当が訪問しており、ガーシー問題について協議していたとされます。実際、ICPOは前後して、国際手配を『青手配』から『赤手配』に切り替えている。ただ赤手配に切り替えても、容疑者を見つけた外国の警察が逮捕する義務はない。それでもライシ氏の強い意向もあって、UAEが協力姿勢に転じ、逮捕に繋がったとも指摘されています」(同前)
今後の捜査はどうなるか。
「警視庁は、一般的に暴力団などに適用される常習的脅迫(3カ月以上5年以下の懲役)での起訴を目指している。UAE逃亡中も“切り抜き動画”の配信などで多大な収益を得ていた疑いがあり、情状面では不利だ。犯意を否認しており、実刑の可能性も残されている」(司法関係者)
ルパンのようには逃げ切れなかった。