会員を増やしたいけれど、少数だからできることもある
――今後の研修会運営など、抱負をお願いします。
石田 今の北海道研修会は会員が15人くらいですが、やはり人数を増やしたいですね。コロナも落ち着いてきたので、北海道各地を回って普及を行いたいです。それを長く続けていけば、また北海道出身のプロも出るでしょうから。
阿部 やっぱり、会員を増やしたいのはありますね。ただ東北では例会ごとに大盤解説と、佐藤先生(秀司八段)が詰将棋を毎回配るということをしていますが、これは会員が少数だからできることですね。
長谷部 確かに関東で大盤解説はできないですね。部屋に会員が入りきりません。
阿部 東北では調子が悪い会員を幹事が直接見て教えていますが、これは人数の多い関東、関西、東海ではできないことですね。東海も発足当時は10人いるかいないかだったそうですが、今は70人ほどの会員がいて、これは関西の会員数と同じくらいです。
――いわゆる藤井ブームの影響でしょうか。
阿部 いえ、それは関係ないそうです。東海研修会から誕生した初めての棋士が藤井聡太竜王・名人ですが、その時点ですでにある程度は軌道に乗っていたということです。同様に考えると、北海道、東北、九州も軌道に乗るまでは10年くらいかかりそうです。研修会は子どもの集まる貴重な場所ですから、今後も続けていきたいですね。
長谷部 関東は間もなく、新しい将棋会館に建て替わります。人数が多いので対局場所を確保するのが大変ではありますが、現在の会員数を維持しつつ、いろいろな環境がちょっとずつでもよくなるように、新しいことに挑戦できればと思います。
写真=細田忠/文藝春秋
INFORMATION
日本将棋連盟 研修会
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