投打の二刀流でMLBで大記録を達成し、WBCでも日本代表の劇的な優勝に貢献。もはや一挙手一投足が、野球ファンの域を超えて世界中を沸かせる大谷翔平選手。本書は、その幼少期から2021年までの足跡をまとめた日米同時発売の評伝。著者は4年間にわたって彼に密着取材したエンゼルスの番記者だ。
「渡米直後のなかなか評価が定まらなかった時期や、肘の故障に悩まされた頃も含め、著者はチームメイトやスタッフらへの豊富な取材を交え、大谷選手の歴史を淡々と振り返ります。それによって、彼がMLBの120年の歴史においてどのような存在であるのかを浮かび上がらせている。大谷選手が活躍する動画も記事も溢れている時代だからこそ、マクロな視点で彼の現在地を確認できる書籍の需要があったのだと思っています」(担当編集者の苅部達矢さん)
翻訳出版に際して、装丁や口絵の写真のセレクトなどにこだわった。カッコよく、それでいてどこかチャーミングな大谷選手の魅力がよく表れている。
「シニア層や中高年層の野球好きな男性に届いているのはもちろん、10代や女性への広がりも感じます。『野球ファンはおじさんばかり』と言われがちですが、大谷選手は、もはやそんな定説など軽々と超えていく存在なのだと思います」(苅部さん)