間宮さんと竹野内さんは役に共通点があるため、放送開始後もなにかと比較されやすそうです。
20代とは思えない竹野内豊のだだ漏れの色気
当時23歳の反町さんもそうでしたが、竹野内さんはまだ20代中盤とは思えないような色気をだだ漏れにしていました。間宮さんは現在30歳で、大人の男の色気を充分漂わせている役者だとは思いますが、私見ですがそれでも当時26歳だった竹野内さんのドバドバ溢れ出していた色気には及ばない気がします。
もちろん色気の優劣で作品の勝敗が決するわけではないですが、同性をも魅了していた竹野内&反町のダブル色気俳優の存在感が、『ビーチボーイズ』が後世に語り継がれる名作になった大きな要素になっているのも事実でしょう。
『真夏のシンデレラ』は間宮さんをはじめとした男性陣が、どれだけ竹野内&反町コンビの放っていた尋常ではない色気に肉薄できるかも、ポイントになってくるかもしれません。
夏の“匂い”を放つ作品になるか
『ビーチボーイズ』は、“全12話使った反町と竹野内の壮大なPV(プロモーションビデオ)”と思わされるほど、主役を演じた2人が俳優として引き立つ作品になっていました。PVというのは揶揄ではなく、純粋に彼らの役者としての魅力が伝わる作品だったというニュアンスです。
彼らは役を超越して、いい意味で“反町と竹野内のためのドラマ”に昇華させていましたので、森さんと間宮さんも、『真夏のシンデレラ』が2人のPVのようだったと評されるレベルに持っていけるといいのかもしれません。
月9で恋愛ドラマが隆盛のなか夏の海を舞台に異例の男の友情をテーマにした『ビーチボーイズ』、月9でお仕事系ドラマが隆盛のなか夏の海を舞台に近年の流れに逆らって恋愛へテーマ回帰した『真夏のシンデレラ』。
要するに両作ともその時代の月9の本流から抗っているため、“夏の海が舞台の異色の月9”と言えます。
いずれにしても、『真夏のシンデレラ』はいかに夏の“匂い”を画面越しに香らせて、『ビーチボーイズ』にもあった“長い大人の夏休み”への憧れのようなものを、視聴者に抱かせられるかが肝心な気がしてなりません。
『真夏のシンデレラ』がその匂いを濃厚に放つ作品なのかどうか、これがヒットのカギになるのではないでしょうか。