近年、『おかあさんといっしょ』のおにいさんたちに熱い視線が注がれている。現在の《うたのおにいさん》は花田ゆういちろう(33)だが、番組が放送されるたびにTwitterトレンドの上位を占めるほどだ。
《うたのおにいさん、おねえさん》《たいそうのおにいさん、おねえさん》には、NHKから厳しい行動ルールが課せられる、という噂がある。特に「恋愛禁止」というルールがまことしやかに囁かれているが、7代目《うたのおにいさん》の坂田おさむ(70)は、おにいさん就任時に既婚者で、3歳の娘がいたという。当時そのことは公表していたのだろうか。さまざまな「NGルール」の真実、今と昔の「おにいさん、おねえさんの変化」について聞いた。(全3回の3回目/最初から読む)
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NHKおにいさん、おねえさんのルールは厳しい?
──『おかあさんといっしょ』のおにいさん、おねえさんになると、NHKから「こんな行動はNG」と厳しいルールを課せられる、という噂があります。坂田さんの頃はいかがでしたか。
坂田 ない、ない。NHKとの契約書にも、「おにいさんたるもの、こうあるべし」のようなものは書かれてないです(笑)。
ただ、僕が《うたのおにいさん》に決まった後で、番組プロデューサーから、自動車免許を持っているか聞かれたのね。「持ってますよ」と言ったら、「できれば、車には乗らないでね」と。あとは「海外に行ってもいいけど、怪我しないように」とかね。
あえて言われた記憶があるのは、それくらいですね。他にはどんな噂があるの?
「おにいさん、おねえさんは、子ども番組の代表だから…」
──たとえば、あるテレビ番組では「恋愛禁止」「立ち食い禁止」「赤信号の横断禁止」などのルールがある、と紹介していました。
坂田 いや、そういうのはないよ。だって、当時も駅で立ち食いしてたもの。先週もきしめん食べたし(笑)。
だから、そういう噂は「NHKのおにいさんは、これはしないほうがいいだろう」という自主規制なんだよ。それにさ、赤信号を渡るのは、普通の人でもダメじゃない(笑)。
──そうですね。社会のルール的に。
坂田 プロデューサーから口酸っぱく言われていたのは、「《うたのおにいさん、おねえさん》は、子ども番組の代表だよ」ということ。「NHKの教育番組は他にもたくさんあるけれど、『おかあさんといっしょ』はその中でも代表だ、と自覚してね」と。
そりゃそうだよね。だから、収録に行けないことにならないよう、気をつけてました。