さようなら、藤浪晋太郎　ありがとう、藤浪晋太郎「チームを売れ」荒れるアスレチックスから見た、俺たちの藤浪

　これぞ、アスレチックスの野球ですよ。みんなに踏みつけられる、ドアマットのような球団で、必死に剛速球を投げ込み続ける藤浪さんの雄姿。いつしか、アスレチックスのファンコミュニティも藤浪さんを楽しむ一体感すら生まれていたのは感動的でした。藤浪さんがストライクを投げるごとに歓声を上げ、登板試合連続無失点を始めるとその成長に目を見張る。しかし防御率はいまなお8点台。それでも爆裂先発投手陣の一角として目を覆わんばかりのピッチングスタッフに名を連ねていたときからすれば、格段の進歩を遂げました。

下水道みたいな環境で得た能力と自信

　成長して、ストライクが入るようになり、まあまあ三振が取れる、謎の変化球でゴロを打たせられるようになると、もうアスレチックスの藤浪さんである必要はない。移籍先のオリオールズで、優勝を争う緊張感あるチームの一員として、立派に中継ぎを務めてもらいたいと、そう思うのです。

　どうしても、アスレチックスは暗黒阪神と並び嘆かれる関係にあるけど、言っとくが暗黒阪神はなんだかんだ勝率3割あったんですよ。勝率2割を切ることもあった前半戦は、それでも藤浪さんは俺たちの希望だったんだと声を大にして言いたい。

　油断をするな、妥協をするな、怪我をするな。下水道みたいな環境のアスレチックスで投げ抜いて得た能力と自信を引っ提げて挑戦を続ける、藤浪晋太郎さんの今後の野球道を応援していきたい。振り返らずに、進んで行っていただければと願っています。

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